このページの本文へ

連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第87回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 6月10日~6月16日

“AI詐欺”攻撃トレンドが顕著に、物価上昇で78%が「生活不安」、BtoBサイトブランド調査で三菱電機が初の首位、ほか

2023年06月19日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2023年6月10日~6月16日)は、ChatGPTの模倣ドメイン増加などのサイバー脅威トレンド、物価上昇が生活者に与える意識変化、急成長する国内ゼロトラスト(ZTNA)市場、最新のBtoBサイトブランド調査についてのデータを紹介します。

■[セキュリティ]「ChatGPT」模倣ドメインが6カ月で910%増加、“AI詐欺”攻撃の増加トレンドが顕著に(パロアルトネットワークス、6月14日)
・マルウェアの66%はPDFファイルで拡散、実行形式ファイル(exe、9%)が続く
・製造業などのOT技術を狙うマルウェアが増加、平均攻撃回数は前年比238%増
・「ChatGPT」関連ドメインの月間登録数が6カ月間で910%増、悪意あるURLも検出

 自社テレメトリを使ってマルウェア脅威トレンドを分析した「Unit 42 ネットワーク脅威トレンドレポート 2023」より。検知した脆弱性の悪用は22万8345回で、前回調査から55%増加。電子メールによるマルウェア拡散の66.65%がPDFファイルであり、exeファイル(9.7%)やxlsファイル(7.8%)を圧倒した。「ChatGPT」が公開された2022年11月から2023年4月にかけて、その模倣を試みるChatGPT関連ドメインの月間登録数が910%増加し、毎日100件以上ChatGPT関連の悪意あるURLが検出されるなど、“AI詐欺”攻撃の増加トレンドが浮き彫りになった。

メールで拡散されたマルウェアの67%をPDFファイルが占めた(出典:パロアルトネットワークス)

脆弱性悪用回数は2021年の14万回から55%増加し、年間で22.8万回となった(出典:パロアルトネットワークス)

■[生活]物価上昇で「生活不安を感じる」人は78%、夏のボーナスは76%が「貯金」予定(ビッグローブ、6月15日)
・物価上昇で「生活に不安を感じる」人は合計78.3%
・物価上昇の影響を感じるのは「食費」「電気代」「ガス代」など
・夏のボーナス、コロナ5類移行で「大きく使いたい気持ちがある」は27%

 20代~50代の男女1000人を対象に行った「2023年夏の生活とお金に関する意識調査」より。物価上昇による生活不安については、合計でおよそ8割が「不安を感じる」と回答。不安を感じる783人に物価上昇対策を聞くと、合計で91%が「節約」、66.8%が「収入増」と回答した。また夏のボーナス支給予定の312人に、新型コロナの5類移行を経て大きく使いたい気持ちがあるかたずねたところ、「大きく使いたい気持ちがある」と回答したのは合計27.2%だった。ボーナスの使途は「預貯金」(76.6%)「旅行」(41%)「外食」(28.8%)など。

不安を感じている人の合計は78.3%(出典:ビッグローブ)

物価上昇の影響を最も感じるのは「食費」、以下「電気代」「ガス代」と続く(出典:ビッグローブ)

「夏のボーナスを大きく使いたい」人は20代に多かった(出典:ビッグローブ)

■[セキュリティ]2021年度のゼロトラスト市場は前年度比70%で急成長、22年度も40%増を予想(アイ・ティ・アール、6月15日)
・国内ZTNA(Zero Trust Network Access)市場の2021年度の売上金額は17億円、前年度比70%で増加
・2022年度も40%増と引き続き高い成長率を予想
・2021~26年度のCAGR(年平均成長率)は16.8%、2026年度には2021年度の2倍以上に

 クラウドへの移行とリモートワークの定着により、境界防御型セキュリティを見直す動きが強まっており、ゼロトラスト市場が成長。国内のゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)市場は2021年度、17億円を売り上げた。2021年度から70%の増加となる。2022年度は2021年度比40%増加し、23億8000万円を見込む。ゼロトラストの概念が定着したこと、VPNの脆弱性を突いた攻撃の発生、参入ベンダーの増加などが成長要因となり、2021~26年度16.8%のCAGRで成長し、2026年度には37億円規模になると予想している。

国内ZTNA市場規模推移と予測、2020~2026年度(出典:ITR)

■[ブランド]BtoBサイトのブランド調査、「三菱電機(FA)」が初のトップに(トライベック、6月15日)
・BtoBサイトスコアは「三菱電機(FA)」が初の1位
・16年連続トップの「オムロン(制御機器)」は僅差で2位
・ニーズ充足率では「横河電機/横河ソリューションサービス」がトップ

 トライベック・ブランド戦略研究所が有力企業197サイトについて、ビジネス貢献度を評価した「BtoBサイト調査2023」より。総合ランキングは「三菱電機」のFAサイトが60.6%のスコアを獲得して1位に。続いて「オムロン(制御機器)」(60%)、「キーエンス」(54.2%)となった。サイトスコアの構成要素については、全分野でアクセス率の増加が見られたが、特にFA(制御機器など)が高かった。ニーズ充足率(アクセス者に占めるサイトでのニーズ充足者の割合)は、「横河電機/横河ソリューションサービス」が86.6%のスコアでトップとなった。

BtoBサイトスコア総合ランキング、トップ20社(出典:トライベック

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事

アクセスランキング

  1. 1位

    sponsored

    60年の時を超え「COBOL」がGitHub Copilotでよみがえる 勘定系アプリの“超難関”モダナイに7社が挑戦

  2. 2位

    ビジネス・開発

    富士ソフトがエンジニア1万人超を「AIネイティブ」化 実装力を武器にフィジカルAIなど3本柱に注力

  3. 3位

    ITトピック

    IT技術者の8割超「AI生成コードには人間のレビューが必要」/「偽・誤情報を見破れる」と自信を持つ人はICTリテラシーテストの正答率が低い、ほか

  4. 4位

    sponsored

    「現場に行くのが当たり前」を変えたアズビルのリモート調整 効果はプライスレス

  5. 5位

    TECH

    攻撃するAIと防御するAI 日本企業のセキュリティ対策にいま何が必要か?

  6. 6位

    デジタル

    東京タワー相当の紙を“完全撤廃” 点検業務をkintone化した“現場ファースト”な改善術

  7. 7位

    ITトピック

    実用化が楽しみすぎるスマート技術たち 「長距離ワイヤレス給電」から「室内向け太陽電池」「超音波センサー」まで

  8. 8位

    TECH

    パンや酒、チョコづくりにも関わる微生物「酵母」の進化を追求

  9. 9位

    デジタル

    IoTデバイスをサイバー攻撃から守る IoT向けゼロトラストの“3つのアプローチ”

  10. 10位

    ITトピック

    6割超の企業で「セキュリティは取引条件」 SCS対応も進む/パワハラと指導の違い、あなたの基準は?/AIへの危機感か 転職希望のIT人材が増加、ほか

集計期間:
2026年07月22日~2026年07月28日
  • 角川アスキー総合研究所