業界人の《ことば》から 第536回
クラウドとオンプレミスの統合でIT管理の不自由さを解消
ワークロード/データ管理は単一のプラットフォームが理想と9割以上が回答、HCIからハイブリッドクラウドへと進むNutanix
2023年05月01日 08時00分更新
Nutanix Cloud Platform
Nutanixが提供するNutanix Cloud Platformは、ユニファイドストレージからデータベース管理、VDI に至るまで、ハイブリッドマルチクラウドインフラストラクチャに求められる要件を満たしたソフトウェアベースのサービスを、簡単に集中管理することができるプラットフォームだ。あらゆるアプリを稼働し、パブリッククラウドやプライベートクラウド、ハイパーバイザー、コンテナにまたがるワークロードとユースケースをサポートし、コンピュート、ストレージ、データベース、仮想ネットワークサービスを提供することができる。
同社では、Nutanix Cloud Platformを初めて利用する顧客が、迅速に、容易に利用できるようにスターターキットの提供を新たに開始。ハイブリッドマルチクラウド環境の実現を支援する。スターターキットには、Nutanixの最先端のハイブリッドマルチクラウドプラットフォームと、統合された仮想化技術、ワンクリック管理に加えて、タイムトゥバリューを加速する導入・移行サービスなどが含まれる。
さらに、Nutanixパートナーが、Nutanixデータベースサービス(NDB)関連サービスをより迅速に、顧客に対して提供できるように支援を行う「Nutanixデータベースサービス(NDB)エコシステムプロジェクト」を始動。「パートナー企業が、Nutanix Cloud Platformを活用したデータベース運用管理のシンプル化に向けて、技術や運用ノウハウを提供し、パートナー独自の付加価値を提供できるように支援することで、企業が直面するデジタル化やデータの利活用の課題解決をサポートしていく」(ニュータニックス・ジャパンの金古社長)とする。
ラマスワミプレジデント兼CEOは、「ひとつのプラットフォームであらゆる場所でアプリを稼働し、データを管理できるのがNutanix Cloud Platformの強みである。日本ではAWSでの展開が可能だが、今後は海外で展開済みのAzureも、日本で展開することになる。また、日本のMSPや通信事業者も活用し、すべてのクラウドを単一に管理し、簡素化した運用も実現していくことになる」と語る。
そして、「現在、世界中のすべての企業がDXに取り組んでいるが、その狙いは、新たなユーザーエクスペリエンスを提供し、継続的な成長のためにイノベーションを起こし、同時にビジネスにおけるリスク管理を行うことにある。しかし、そこに投資できる予算は限られており、テクノロジー分野の人材不足への対応や、開発にかかる時間を短縮するといったプレッシャーもある。制約があるなかでも、新たな取り組みを推進し続けなければならない。そこに、Nutanixが貢献できる」とする。
HCI市場の拡大や成熟が、いまのハイブリッドマルチクラウドにつながったとするならば、Nutanixがハイブリッドマルチクラウドの領域で貢献するのは必然のこととになる。
この連載の記事
-
第606回
ビジネス
テプラは販売減、でもチャンスはピンチの中にこそある、キングジム新社長 -
第605回
ビジネス
10周年を迎えたVAIO、この数年に直面した「負のスパイラル」とは? -
第604回
ビジネス
秋葉原の専門店からBTO業界の雄に、サードウェーブこの先の伸びしろは? -
第603回
ビジネス
日本マイクロソフトが掲げた3大目標、そして隠されたもう一つの目標とは? -
第602回
ビジネス
ボッシュに全株式売却後の日立「白くまくん」 -
第601回
ビジネス
シャープらしい経営とは何か、そしてそれは成果につながるものなのか -
第600回
ビジネス
個人主義/利益偏重の時代だから問う「正直者の人生」、日立創業者・小平浪平氏のことば -
第599回
ビジネス
リコーと東芝テックによる合弁会社“エトリア”始動、複合機市場の将来は? -
第598回
ビジネス
GPT-4超え性能を実現した国内スタートアップELYZA、投資額の多寡ではなくチャレンジする姿勢こそ大事 -
第597回
ビジネス
危機感のなさを嘆くパナソニック楠見グループCEO、典型的な大企業病なのか? -
第596回
ビジネス
孫正義が“超AI”に言及、NVIDIAやOpen AIは逃した魚、しかし「準備運動は整った」 - この連載の一覧へ