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ネットで「ヒヤっとした話」を集めよう 第24回

「声のフィッシング詐欺」が増加の気配……?

「これは詐欺の迷惑電話!」と判断して叩き切った電話にヒヤリ

2023年04月26日 17時00分更新

文● せきゅラボ

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自動音声ガイダンスによるフィッシング詐欺が頻発中!

 そして最近、特に大きな問題として注目されているのが「自動音声ガイダンス」によるフィッシング電話、通称・ビッシングです。

 今回の投稿者さんにかかってきた電話が、普通の人間による電話なのか自動音声による電話なのかは明確にされていません。しかし実際の人間が話しかけてくる迷惑電話については、直感的に「詐欺では?」というカンが働き、軽くあしらうことができるケースも多いものです。

 しかしながら電話を取ったとき、自動音声が一方的に話を進めてきたら──上手く対応できるでしょうか?

 一例ですが、2022年末あたりから「NTTファイナンス」を名乗る自動音声ガイダンス電話が話題となっています。その自動音声ガイダンスは電話口で「電話料金に未払いなものがあるので訴える」と一方的に通告するのです。そして「折り返し××へ電話をしろ」「解決するには○○に●●円を振込め」などと通告します。

 機械音声による一方的な通告は、緊急性が高くじられるため、そのメッセージを耳にした人は思わずコールバックしてしまったり、払う必要もない料金を指示されたまま支払ったりしてしまいます。

 これこそが、「電話を悪用したフィッシング詐欺」の手法なのです。メールを悪用したフィッシング詐欺でも、このニセNTTファイナンスに似た内容で「このサイトにアクセスせよ」「この金額を支払え」という内容でユーザーに接触があります。こういったフィッシングメールへの対策は、ユーザーのスルー力(りょく)が重要になります。

 自動音声ガイダンスによる「料金を支払え」のような電話についても同様です。メールではビクともしない人が、音声では騙されてしまう――そんな効果を狙っているのでしょう。

 今回の投稿者さんについても、自身が『怪しいかな?』と思ったためにスルーした(実際には叩き切ったそうですが)のは正しい判断と言えるでしょう。必ずしもそういう依頼にすべて真摯に対応する必要がないのは当然のことです。

 たとえかかってきた電話が詐欺でなく、そして相手が政治家本人だとしても、電話を叩き切ったとして文句を言われる筋合いはありません。であれば、『これは迷惑電話だ』と思えば問答無用で切るのが正解となります。

 また最近では、自動音声ガイダンスによる世論調査の電話も多くなっていて、自動音声ガイダンスだからといってすべてがすべてフィッシング詐欺目的ではないかもしれませんが、それこそそんな調査に応対する義務があるわけではありません。

 ということで今回の投稿者さんの「電話を叩き切ったけどちょっぴりヒヤリ」という体験談は、ある意味多くのみなさんに実践していただきたい行動と言えるでしょう。もちろん、有権者として投票する権利を執行することは重要なことですので、投票依頼電話の迷惑度合いとは別個に考えていただければと思います。

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