ネットで「ヒヤっとした話」を集めよう 第28回
日本ではやりたい放題なので自衛するしかない
気づかない自分が悪いのか!? ダークパターンのワナにハマってヒヤリ!
2023年08月29日 13時30分更新
1回限りのハズが、毎月届き始めてヒヤリ
ASCII.jpのYouTubeチャンネル特番からスピンアウトした「思わずヒヤッと/ホッとした、ネットにまつわる怖い話」を紹介する連載第28回。
今回は「ダークパターンに気づかずに余計な出費でヒヤリ」というお話です。
気づかないときはとことん気づかない「ダークパターン」のワナ
「いつも飲んでる商品より高いけれど気になる銘柄がセールだったので、思い切ってケース買い。無事に届いて美味しかったものの、つい先日もう1ケース届いてパニックに。
注文履歴を確認したら覚えのない定期購入契約になっていて「そんな馬鹿な!?」とあらためて購入ページを見たら、通常の注文ではなく定期購入のほうに最初からチェックが入ってるという罠。
「気づかない奴が悪い」で済まされるのは納得いかない……。
今回のヒヤリ案件は、いわゆる「ダークパターン」にまつわるお話です。Webページやアプリなどを操作するためのUI(ユーザーインターフェース)に施された「悪意あるデザインパターン」をダークパターンと呼びます。
Webページやアプリのデザインにちょっとした工夫を凝らすことで、ユーザーに本意ではない行動をとらせて、最終的にサイト運営者やアプリ開発者に利益をもたらすように誘導しようとするものです。
ダークパターンにはいくつかの典型があり、ショッピングサイトではじめから定期購入のほうが選択されている「事前選択」や、何度も広告が表示される「繰り返し」、ニセのカウントダウンでユーザーの購入を急がせる「翻弄」といったものが多く使われています。
また、サブスクリプションサービスなどで、登録は容易でも契約解除するのに非常に手間がかかる「障害」や、在庫が少ないことをアピールして購入を急かす「希少」といった手法もあります。
今回の投稿者さんは、まさに「事前選択」のワナにハマってしまったものと思われます。購入しようとする製品の価格がちょっと安めに表示されていて、それに飛びつくと、じつは「定期購入」にあらかじめチェックが入っていた……という流れでしょう。
決済の多くはクレジットカードで即座に実行されるので、翌月も自動的に引き落とされているために決済に気づかず、品物が届いてからやっと定期購入だったことが判明するのです。すぐさま定期購入を解除しても投稿者さんはほぼ2倍のお金を支払ったことになります。販売側は「してやったり」と思ったことでしょう。
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