仙台空港のカーポート型太陽光発電所建設における反射光シミュレーションを実施
株式会社JDSC
株式会社JDSC(本社:東京都文京区、代表取締役:加藤 エルテス 聡志、以下「JDSC」)は、東急不動産株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 社長執行役員:星野 浩明)が参画する仙台空港お客様第1駐車場内カーポート型太陽光発電所建設事業に際し、太陽光パネル設置時の反射光シミュレーションを同社から受注し、実施しましたので、お知らせします。
国土交通省が推進する空港の脱炭素化に向け、空港用地内および近接地への太陽光パネル設置は今後増加していくことが予想されています。これらの太陽光パネル設置には、航空機を操縦するパイロットや管制塔の操作卓でオペレーションを行う管制官らへの反射光の影響検討が必要不可欠であり、米国では、国立研究所が開発した検証用のアプリケーションが無償公開され、また、欧州や東南アジアでも同様のアプリケーションや独自の解析プログラムが用いられています。一方、日本国内では、検証方法や整備マニュアルが定められておらず、設置を推進する事業者が独自にシミュレーションを実施し、関係各所へ説明し、合意を得る必要があります。このため、国内の事業者は、海外の事例や建築分野における先行研究を参考に、シミュレーションの設計や評価指標の定義、反射光の影響を視覚的に分かりやすく説明するアウトプットの制作が求められますが、これらを事業者のみで完遂することは非常に難しいのが現状です。
今回JDSCは、これまで培ったデータ活用の知見を生かし、仙台空港の4地点(上空の飛行機、A滑走路、管制塔、仙台空港アクセス鉄道)における2023年の各シーズン4日程(春分、夏至、秋分、冬至)を条件に、正反射光のシミュレーションを実施しました。また、参考指標として、海外では大規模な太陽光パネルを設置する際に使われる、人による光の知覚有無や不快度を示す「不快グレアの評価指標」を用いたシミュレーションも行いました。
A滑走路への影響(2023年夏至)
上空の飛行機への影響(2023年春分)
正反射光シミュレーションの概要
内容 :仙台空港お客様第1駐車場内のカーポート型太陽光パネル設置時の反射光シミュレーション
対象地点:1.上空の飛行機、2.A滑走路、3.管制塔、4.空港アクセス鉄道
実施方法:正反射光シミュレーション
2023年春分(3月21日)、夏至(6月21日)、秋分(9月23日)、冬至(12月21日)の4日程におけるシミュレーションを実施(各日とも15分単位で算出)
(参考指標)不快グレアの評価指標シミュレーションの概要
内容 :不快グレアの評価指標DGP(Discomfort Glare Probability)の算出
対象地点:1.管制塔、2.空港アクセス鉄道
実施方法:複数の想定地点において視線方向を設定し、正反射光シミュレーションと同日程で実施
JDSCは今後も高いデータサイエンスの知見をもとに、高度なシミュレーションの実施および影響調査を通じて、空港脱炭素化に貢献していきます。また、AIや機械学習、数理最適化などの先端技術を社会に実装することで、あらゆる産業全体のアップグレードに貢献していきます。
■株式会社JDSCについて(https://jdsc.ai/)
JDSCは、物流最適化や需要予測、フレイル検知や教育など、基幹産業を中心とした幅広い分野で、一気通貫型の高付加価値なAIソリューションを提供しています。アルゴリズムモジュールの開発とライセンス提供事業、ITシステムの開発と運用事業、データサイエンスに関するビジネスマネジメント事業を行い、業界全体の課題解決にAIを活用し、日本の産業のアップグレードを目指しています。
《JDSCの3つの特長》
1. AIアルゴリズムに関する技術面での豊富な知見
2. AIによる解決策の提示から実行まで一気通貫で支援するビジネス面での高い執行能力
3. 大手企業との共同開発と産業横展開を両立する生産性の高いビジネスモデル