自動追跡型と聞くと「キラークイーン・シアーハートアタック」を連想する方もいらっしゃるかもしれませんが、最近は扇風機も自動追跡型の時代が到来しています。
4月13日、シロカは「人認識センサー付き DC扇風機 めくばりファン」というカメラセンサーで人を追跡し送風できる扇風機を発表しました。5月10日発売です。人を追跡して撮影できるWebカメラはすでに存在しますが、扇風機もついに人を追跡するようになりました。
シロカの扇風機はこれまでも「音声操作」や「3D首振り機能付き」といった特徴的な機能を搭載した製品がラインナップされています。今回新たにカメラセンサーが加わり、扇風機のモデルは合計3種類になりました。
リモコン代わりにハンドサインで操作
新しいカメラセンサーは扇風機のポールに取り付けられ、人の上半身を認識できるようにカメラが斜め上を向いています。
「まる」「ちょき」「ぱー」という3種類のハンドサインで操作が可能。「まる」で電源オン・風量アップ、「ちょき」で首振りのオン・オフ、「ぱー」で電源オフとなっています。
実際にサインを出すと、かなり正確で素早く反応する様子が確認できました。センサーの有効範囲は左右120度以内の1メートルから3メートル程度までで、実際には3メートル以上離れても認識することができました。
ハンドサインの利点は音がしないこと。音声操作式扇風機のユーザーから「寝かしつけしながら音声操作したら赤ちゃんが起きてしまった」という声があったそうです。ハンドサインなら寝かしつけながらも使えますね。
人を追跡する2種類の運転モード
ハンドサインに加え、カメラセンサーを使った運転モードとして、人を追跡する「ひとりじめ」モードと「やまわけ」モードの2つを用意しています。
「ひとりじめ」は操作した人を追跡するモードで、カメラが認識できる範囲内なら動いてもしっかり追跡します。室内に複数の人がいた場合、最後に操作した人を認識するようになっています。
一方の「やまわけ」はカメラが認識できる範囲内にいる全員に送風するモード。2人でソファに座っていて、2人の距離が縮まれば首振りの範囲も縮まります。
一度カメラが人を認識すれば、顔がはっきり見えなくても「人」と認識されるのもポイント。たとえば台所でひとりじめモードにすれば、作業中もしっかり追跡してくれるというわけです。
試した中では特に「やまわけ」モードが面白いと感じました。普通の扇風機だと誰もいないところに風を送ったり、1人に風が向かわないことがありますが、「やまわけ」モードではそのようなことがなくなります。
シロカは空調製品も面白い
シロカは電気鍋やコーヒーメーカーなどの調理家電で有名ですが、実は扇風機のラインナップも充実。防じん・防滴のポータブル扇風機「アンドン・ファン」など、新しいコンセプトの製品も多く取り扱っています。
同社の金井まり社長は、扇風機などの空調家電を手がける台湾ODM企業の副社長という経歴の持ち主。今後もシロカではその経験を生かした革新的な扇風機の開発・提供が期待できそうです。次はカメラセンサー付きの吊り下げ式扇風機や、自動追跡型のドライヤーなんていかがでしょう。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ。6歳児と2歳児の保護者です。Facebookでおたより募集中。
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