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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第181回

BA型ドライバー追加で高音質化、AVIOTの骨伝導ヘッドホン「Openpiece Elite」を試す

2023年04月03日 13時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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 耳をふさがないタイプのヘッドホン/イヤホンが一つのトレンドになっている。耳に取り付けるタイプでさえも、Appleの「AirPods Pro」シリーズのように、従来のカナル型イヤホンのように耳穴に深く挿入しないものが増えてきている。これは快適性、完全ワイヤレスイヤホンのユーザー層拡大、コロナ禍での生活様式の多様化など、さまざまな要因から派生してきたものと考えられる。

Openpiece Elite

 こうしたイヤホンにはさまざまな種類があるが、最近伸びてきているのが骨伝導タイプである。普通のイヤホンが音の振動を空気を介して鼓膜に伝えるのに対して、骨伝導タイプは頭蓋骨の一部に振動を伝えることで音を届けるイヤホンのことである。従来はニッチな市場にのみ存在していたが、さきのトレンドの影響もあるのか、様々な一般向け製品が登場してきている。

骨伝導ヘッドホンは耳をふさがずに使えるため、テレワークや散歩、ワークアウトなど、周囲の音を聴きながら音楽や会話を楽しみたいという用途で注目されている。

BAドライバーと骨伝導デバイスのハイブリッド型

 その中で、最近注目したのが、AVIOTの「Openpiece Elite(WB-E1M)」だ。ダイナミック型の骨伝導ドライバーとバランスド・アーマチュア(BA)型ドライバーの2種類を組み合わせたハイブリッド構成の骨伝導ヘッドホンである点が特徴だ。従来の骨伝導タイプは、音質の点ではいまひとつだったのだが、その点がいかに改良されているかに興味がわいた。

ハイブリッド型のドライバー構成となっている。

 完全ワイヤレスイヤホンのメーカーとしてつとに知られるAVIOTが骨伝導イヤホンを開発した背景は、「骨伝導をながら聴きという新しいリスニング体験と捉え、さまざまなシーンで使うことで、生活者に新たな体験を感じてほしい」という狙いがあるようだ。

 Openpiece EliteはBluetooth 5.2に対応し、バッテリ持続時間は通話時で6時間。音楽再生時で12時間前後。同時に2台のデバイスと接続できるマルチポイント機能も備えている。重量は約29.5g(イヤフォン単体)。

メタリックで高級感のある外観、上部に操作用のボタンが確認できる。

 手に取ってみると、本体自体は軽量で長時間装着しても負担は少ない。また、ドライバー部はメタリックな外観で素材は不明だが高級感があるので大人が装着していても違和感はないと思う。

 ペアリング方法は普通のBluetoothヘッドホンと同じだが、日本語の音声ガイダンスがある。この音声ガイダンスも完全ワイヤレス型イヤホンになれているとやや違和感はあるが、聞き取りやすいと思う。マルチポイント接続に対応しているので、実用的で様々な使いこなしができるだろう。

着脱式のブームマイク

ブームマイクを装着したところ

接続端子部

 着脱式の専用ECMブームマイクも用意されている。価格はオープンプライスだが、マイク同梱モデルの実売価格は2万3870円前後。マイク別売りモデルが、2万1890円前後で。3月下旬に発売したばかりだ。

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