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7年前のiPhone 6sでもiPhone 13 Pro Maxと差はわずか!? 『Engage Kill』のフレームレートを検証

2023年04月03日 13時00分更新

文● 松野翔太 編集●ジサトラハッチ

『Engage Kill』で新旧iPhoneのフレームレートは?

 今回取り上げるゲームは、3月1日にサービスインしたばかりのアニメティック・タイムラインバトルRPG『Engage Kill(エンゲージ・キル)』だ。“アニメティック・タイムラインバトル”のジャンル名が示す通りキャラクターが激しい戦闘を行うバトルはもちろん、ホーム画面やADVパートなど様々な場面で3Dキャラクターが登場する本作。最新のiPhoneと旧iPhoneでフレームレートにどの程度の差がつくかは気になるところだ。

 早速「iPhone 13 Pro Max」を使用し、モバイルゲームのフレームレート計測アプリ「GameBench」でゲームの動作を確認してみた。なお、計測時のゲームバージョンは1.0.0。基本任務1-1の戦闘シーンで1分間のフレームレートを計測している。

TVアニメ『Engage Kiss』と世界観を共有する新作スマートフォンゲーム『Engage Kill(エンゲージ・キル)』

戦闘シーンでは3Dキャラクター同士のコマンドバトルが展開される。必殺技やカットインといった要素もあり、見た目はそれなりの処理負荷がありそうだ

 本作ではゲーム開始時にグラフィックス設定を「最高」「高」「軽量」の3つのプリセットから選択できる。オプションからはより細かい設定が可能ではあるものの、バトル時とホーム画面・ADV時の品質を先ほどの3つのプリセットから選べるのみ。ゲームの解像度やフレームレート、ポストプロセスなど、詳細な設定はないため注意したい。

グラフィックス設定画面。項目は非常にシンプルで、プリセットを選択できるのみとなっている

 実際のフレームレート計測に移ろう。「iPhone 13 Pro Max」の計測では、CPU使用率・GPU使用率ともに余裕があるにも関わらず平均フレームレートが29fpsと、一般的な快適さの指標である60fpsに届かなかった。

 おそらく、本作は自動的に30fpsのフレームレート制限が適用されているものと思われる。オプションの画質設定がシンプルなことからも分かる通り、スペックごとに柔軟な調整を実施するよりも、多くの端末でゲーム体験を安定させたいのだろう。実際、バトルの挙動は非常に軽快で、プレイ中も端末の発熱はそれほど感じられなかった。

iPhone 13 Pro Max、プリセット「最高」の結果

 iPhone 6sの結果を見ると、こうした意図はより分かりやすい。先ほどのiPhone 13 Pro Maxとまったく同じ設定で平均フレームレートは約26fpsと、若干落ちはするもののほぼ近しい値を記録できている。体感では場面場面での若干のカクつきこそあるものの、基本的には快適に動作していた。

 言い換えれば、端末スペックに大きな差のあるiPhone 13 Pro MaxとiPhone 6sでゲーム中の快適さがほぼ変わらないということだ。最新端末のユーザーには少し物足りないかもしれないが、より多くのユーザーが楽しみやすいのは良いところだろう。

iPhone 6s、プリセット「最高」の結果

 上記のような結果が出ているため、あまり画質プリセットを下げる必要はないと思うが、参考までに本作のプリセットを下げた場合の画質について触れておこう。以下の画像を見てもらえば一目瞭然だが、試しに最低画質である「軽量」を適用してみると、モデルの解像度が落ちるとともにポストプロセス処理が一部省略され、全体にジャギーが目立つぼやけた画面になる。繰り返しになるが、上限のフレームレートが制限されている以上、なるべく「最高」プリセットを適用してプレイすることをすすめたい。

プリセット「最高」を適用したゲーム画面。複数の登場キャラクターをそれぞれ美麗に表現できている。3Dキャラクターの頭身が高いこともあって、非常に見栄えは良い

プリセット「軽量」を適用したゲーム画面。特にモデル全体のジャギーが目立ち、ギザギザした質感になってしまうのは考え物だ

 ここまで見てきた通り、『Engage Kill(エンゲージ・キル)』は最大パフォーマンスが制限されているため、現行のハイスペック端末であるiPhone 13 Pro Maxと7年以上前のiPhone 6sで享受できる快適さはそれほど変わらない。

 とは言え、ディスプレーの大きさやサウンドといった要素も含めれば、やはりゲーム体験の良さは最新端末に軍配が上がるだろう。ひとつの端末を長く使用するユーザーにとってはありがたいタイトルではあるものの、より安定した環境を求めるなら現行の端末への切り替えも考えたいところだ。

 ハイエンド端末も長く使っていれば徐々に最新端末にスペックが追い付かなくなり、バッテリー寿命の低下、経年劣化によるスペックの不安定化といった問題が起きてくる。ゲームの動作が重い、もっと快適にスマホゲームをプレイしたいという人は、一度自分のスマートフォンの状態を確認してみるのもいいのかもしれない。

【ゲーム情報】

タイトル:Engage Kill(エンゲージ・キル)
ジャンル:アニメティック・タイムラインバトルRPG
配信:スクウェア・エニックス
プラットフォーム:iOS/Android
配信日:配信中(2023年3月1日)
価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)

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