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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第75回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 3月18日~3月24日

今春の新入社員研修は「マナーよりスキル」、大企業の8割がデジタルビジネス支援サービスを利用、ほか

2023年03月27日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2023年3月18日~3月24日)は、国内大企業におけるDXとデジタルビジネス支援サービスへの需要、サイバーセキュリティの成熟度、世界主要都市の交通状況、今春の新入社員研修における重点項目などについてのデータを紹介します。

■[DX]大企業の8割が「デジタルビジネス支援サービス」使用、73%で内製化実践(IDC Japan、3月22日)
・大企業の8割がDX/デジタルビジネス(DB)支援を受けている
・73%のDX/DBイニシアティブで内製化を実践
・内製化の目的は「セキュリティ確保」(32%)がトップ、「ベンダー依存からの脱却」は23%と低い

 従業員1000人以上の国内大企業のDX担当者を対象に、DXとデジタルビジネス(DB)を支援するITサービス/ビジネスサービスの需要を調べた。8割以上のDX/DBイニシアティブが、ビジネス変革支援、技術実装支援などの支援サービスを利用しており、61.5%が今後1年でこれらサービスへの支出は「増える」と回答した。DX/DBイニシアティブにおいてアプリ開発内製化を実践している割合は73%。内製化の実践状況とDB支援サービスの利用状況については、内製化を実践している企業の方がアプリ開発/SI支援など全支援サービスについて利用率が高いこともわかった。

DX/DBイニシアティブにおけるアプリケーション内製化の目的として、「セキュリティ確保」「人材の育成」「開発ノウハウの蓄積」などケイパビリティ強化が上位に挙がった(出典:IDC Japan)

DX/DBイニシアティブで受けている外部事業者によるアプリ開発/SI支援サービスの内容(出典:IDC Japan)

■[セキュリティ]サイバーセキュリティ体制が「成熟」段階の企業はわずか5%(シスコシステムズ、3月22日)
・サイバーセキュリティ体制が「成熟」段階の日本企業はわずか5%、世界は15%
・「成熟」「初歩」ともに、比率が最も多いカテゴリは「デバイス」
・「成熟」の比率が低いのは「アイデンティテ保護」「アプリケーションワークロード」でともに5%

 世界27カ国、6700人のサイバーセキュリティ責任者を対象に、サイバー脅威に耐えうるレジリエンスとして5カテゴリ(「アイデンティティ」「デバイス」「ネットワーク」「アプリケーションワークロード」「データ」)・19種のセキュリティソリューションの導入状況などを評価した調査「Cybersecurity Readiness Index(サイバーセキュリティ成熟度指標)」より。「成熟」「進展」「形成」「初歩」と4段階で評価した。全体でもカテゴリ別でも、「成熟」が占める比率は日本は世界を下回った。カテゴリ別で「成熟」が占める比率は、アイデンティティが5%、デバイスが10%、ネットワークが8%、アプリケーションワークロードが5%、データ6%、いずれも世界平均を下回った。

セキュリティ体制全体の成熟度(出典:シスコシステムズ

デバイスは「成熟」と「初歩」ともに、5カテゴリ中最多となった(出典:シスコシステムズ

■[生活]世界の都市で移動にかかる時間が増加、日本は札幌がトップで「平均時速25km」(TomTom、3月22日)
・「世界で最も運転に時間がかかる都市圏」トップ10に札幌、名古屋、東京が入る
・日本で最も運転に時間がかかるエリアは札幌、平均時速25km
・世界のガソリンコストは平均27%増、日本の都市における運転コストは前年比11~14%増

 世界56カ国390都市の交通状況をまとめた「トムトム・トラフィック・インデックス2023年版」より。オフィス回帰の動きが影響し、62%の都市で前回調査よりも移動にかかる時間が増加した。「最も運転に時間がかかる都市」トップ10に日本から札幌、名古屋、東京がランクインし、札幌が「平均時速25km」とトップだった。世界ではロンドンが「平均時速17km」でトップ。なお、日本の場合は「渋滞」よりも「高速道路などの道路網の整備の遅れ」が原因だという。また燃料費など運転コストは上昇しており、日本は2021年比11~14%上昇したが、ブローバルの平均上昇率は大きく下回るという。

世界の都市圏で10kmを走行するのにかかる平均所要時間、トップ10(出典:TomTom

■[人事]新入社員研修で得てほしいことは「業務に必要なスキルや知識の早期習得」、即戦力求める(ベネッセホールディングス、3月20日)
・新入社員研修の目的は「業務に必要なスキルを早期習得」が47%、早期の戦力化を求める傾向
・ITスキルの研修は51%が導入
・新入社員研修の課題は「定着、早期離職の防止」(34%)がトップ

 2023年度の新入社員研修に関わる人材育成担当者643名を対象に、新入社員研修・育成に関する課題とニーズを調べた。「新入社員研修についての課題・悩み」としては「自社への定着・早期離職を防ぐ」が34.7%でトップ。また「研修で新入社員に習得してほしいこと」は「業務に必要なスキルや知識を早期に習得する」が47.3%。これらの結果から、これまでの長期雇用を前提とした人材育成から“即戦力化”を望む姿勢への変化が浮き彫りになった。スキル習得を目的とする研修では「ビジネススキル研修」を70.6%が、「ITスキル研修」を51.8%が実施している。ITスキルの内容は「Officeスキル」が最多で25.7%、「情報セキュリティ」(25.3%)「DXの基礎」(19.4%)と続いた。

新入社員研修で得てほしいこととしては、「マナー」よりも「スキルや知識の早期習得」が多かった(出典:ベネッセホールディングス)

新入社員研修内容、ビジネススキルでは「セルフマネジメント」「プレゼン」などが、ITスキルでは「Officeスキル」「情報セキュリティ」などを実施している(出典:ベネッセホールディングス)

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