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東京でミートアップ開催、パフォーマンステストやモバイルアプリテストも今年中に対応

ローコードテスト自動化「mabl」共同創業者、製品戦略と日本市場への注力を語る

2023年03月06日 10時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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@sumiren_t氏:スタートアップでテストを民主化、リリース迅速化を支援

 ユーザーコミュニティmablers_jpからは2名が登壇し、mablに関するライトニングトークを行った。

ライトニングトークに登壇した@sumiren_t氏、城本由希氏

 最初に登壇した@sumiren_t氏は、クラウドインテグレーターでのテックリードの仕事のかたわら、副業としてフリーランスのフルスタックエンジニアとしてスタートアップなどのサービス構築を支援している。

 フリーランスエンジニアとしての活動から、@sumiren_t氏は医療スタートアップのヘンリーにおけるmablの導入事例、さらに組織がmablを導入する際の注意点を紹介した。

 ヘンリーは医療分野のDX実現を目指し、電子カルテ/レセプト会計システム「Henry」を開発するスタートアップだ。同社の開発における特徴として、ビジネスメンバーもテストに参加することで「エンジニアだけではわからなかった問題を見つけ出す」(@sumiren_t氏)点があるという。

医療スタートアップであるヘンリーの概要と、同社のテストにおける特徴

 ただしヘンリーでは、週次(1週間に1回)という短いサイクルでリリースを行っている。これまでは開発後にテストを行う流れとしていたが、テストでバグが見つかった場合に手戻りが発生し、リリースの延期にもつながっていた。この課題を解消するために、ヘンリーではmablを導入して、開発中に並行して自動テストを実施することにした。

 「なぜmablだったかというと、ローコードで、ビジネスメンバーも含めてテストを民主化できるから」(@sumiren_t氏)。実際に、ヘンリーのビジネスメンバーからも「やってみたらサクサク(テストが作成)できた」という感想が挙がっているという。

mablを導入し、開発段階からビジネスメンバーも含めてテストを実行できる環境を整えることで、受け入れテストでの手戻りを減らして安定的なリリースにつなげた

 mablの導入における注意点としては、まずタスクを洗い出して「導入をしっかりと計画すること」、既存プロダクトに適用するうえでは「テストシナリオを洗い出して検証すること」、テスト作成のハンズオン実施など「ユーザーへのオンボーディングもしっかり行うこと」、そして「リーダーシップを示し、周りについてきてもらうこと」だとまとめた。

エムスリー城本氏:ローカル実行とクラウド実行の適切な使い分け

 続いて登壇したエムスリーの城本由希氏は、自社におけるmablの運用方法に加えて、ユーザーとして「日本で使ううえで困っている点」を紹介した。

 エムスリーが運営する「m3.com」は、27万人以上の医師が登録する医療従事者専用サイトだ。城本氏は組織横断型のQAチームに所属しており、アンケート作成/配信システムなどのQAを担当している。

 城本氏は、エムスリーにおけるmablの運用方法を紹介するかたちで、mablの「ローカル実行」と「クラウド実行」の適切な使い分けについて紹介した。mablはローカル環境での実行、クラウド環境での実行の両方に対応しているが、たとえば「クラウド環境ではテスト実行ごとに課金される」など多くの違いもある。それぞれのメリット、デメリットを理解し、適切な目的で使い分けることが大切だ。

 「ローカル実行は気軽にテストしたいとき、たとえば開発中の定期実行や都度実行など。またクラウド実行で失敗したときの再実行や修正確認に利用している。クラウド実行はリリース前のタイミング、あとはテストの証跡を残したいシステムでも使っている」(城本氏)

ローカル実行/クラウド実行の違いと、エムスリーにおける具体的な使い分け

 mablを利用して喜ばれている点として、城本氏はライブラリの定期アップデートツール「Renovate」との相性がとても良い点を挙げた。城本氏のチームでは四半期に一度、Renovateを使ってプルリクエストの取り込みを実施しているが、その後のテストは30分程度で済むようになっているという。

 「手動でリグレッションテストをしていた時代は、テスト実行の実働に2日ほどかかっていたので、大幅な短縮となり喜ばれている。さらに、一番うれしかったフィードバックは、mablがあることで『(アプリケーションの)全体にリグレッションをしてほしい』という要望のハードルが下がった、というもの」(城本氏)

 その一方で、現在のmablではまだ「日本で使っていて困ること」もあると語った。たとえば「クラウド実行ではブラウザの言語(ロケール)がUS-Englishと判定される」「クラウド実行ではサーバー側で取得できる日時が日本のタイムゾーンではない」といったもので、アプリケーションの仕組みによってはこれらが原因で正しくテストできないこともあるという。

 城本氏はそれぞれの回避策も紹介しつつ、最終的にはmabl側で言語や時刻にまつわる問題を解決してほしいと訴えて講演を締めくくった。

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