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東京でミートアップ開催、パフォーマンステストやモバイルアプリテストも今年中に対応

ローコードテスト自動化「mabl」共同創業者、製品戦略と日本市場への注力を語る

2023年03月06日 10時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 アジャイル開発/DevOpsのためのローコードなテスト自動化ツール「mabl(メイブル)」のユーザーミートアップが、2023年3月1日、東京・四谷で開催された(主催:mabl日本法人)。

mablはローコードなテスト自動化ツール(画像は同社Webサイト)

 今回のミートアップは、米mabl共同創業者のイジー・アゼリ氏の来日に合わせて開催されたもの。アゼリ氏は、日本およびグローバル市場における2022年のmablのビジネス実績と成長、「DevOpsにおけるテストの実態調査」から見えた最新動向、そして2023年以降の製品ロードマップを紹介した。

 また、新たに立ち上がった日本のmablユーザーコミュニティ「mablers_jp」から、フリーランスエンジニアの@sumiren_t氏、エムスリーの城本由希氏が登壇し、それぞれライトニングトークを行った。

米mabl共同創業者のイジー・アゼリ(Izzy Azeri)氏

成長する日本市場に向け、mabl認定資格試験の日本語対応を開始

 mablは、アプリケーション開発におけるエンドトゥエンドテストを自動化するSaaS型のツールだ。DevOpsパイプラインに統合できる、ローコードでビジネスユーザーでも簡単にテストシナリオを作成できる、アプリケーションの改修に合わせてインテリジェントにテストを自動修復(オートヒール)するなどの特徴を持つ。

 「ソフトウェア開発ライフサイクルに機械知能と人間の洞察力を活用し、世界中のソフトウェア品質を変革することが、mablのミッションだ」(アゼリ氏)

日本、グローバルにおけるmabl導入事例

 mablは米国で2017年に創業し、日本では3年前から本格的にビジネス展開をスタートした。アゼリ氏は、現在は60を超える国で月間数千人のアクティブユーザーが利用しており、テスト実行回数は月間数百万回、テスト成果物の数は累計数十億と、「着実に成長している」と紹介する。GitHubやAzure DevOpsなど開発ツールとのインテグレーション、Google CloudやAtlassianのマーケットプレイスでの提供など、エコシステムも拡大しつつある。

 ちなみにアクティブユーザー数を地域別に見ると、現在は北米(48%)に次いで日本(21%)が多くなっており、昨年の日本における利益成長率も前年比100%だったという。そうした背景から、昨年はmabl日本チームの人員を2倍に拡大し、CTCやBlueMemeといった新たなリセラーパートナーも獲得している。

エコシステムの拡大、日本における2022年のビジネス成果

日本のユーザーコミュニティ「mablers_jp」も誕生した

 なおmablではユーザー向けのセルフラーニングコンテンツ「mabl University」を提供しており、昨年から日本語化も順次進めている。さらにこの日新たに、mablの資格認定試験が日本語で受験可能になったことを発表した。現在は基礎(foundations)、中級(advanced)の2コースだが、今後さらに拡大していく予定だという。他方で、昨年10月からはサポートの日本語対応も開始したと紹介した。

セルフラーニングコンテンツ「mabl University」の日本語化や、認定資格試験の日本語対応も進めている

 続いてアゼリ氏は、mablによる年次調査「DevOpsにおけるテストの実態調査」最新版のデータを基に、企業におけるDevOps導入の進捗状況や導入における課題などを説明した。この調査はソフトウェア開発および品質管理(QA)の専門家500人に対して実施したもので、開発パイプラインの自動化を進めている企業ほどアプリケーションを高頻度でデプロイしている実態が確認されている。

 ここで「DevOpsへのトランスフォーメーションを阻む最大の障害物は何か」という設問に対して、「変化の遅さ」(26%)、「技術的な制限」(18%)、「予算」(17%)、「組織内での低い優先順位」(15%)、「リーダーシップの欠如」(15%)といった回答が寄せられている。この結果からアゼリ氏は次のように語る。

 「テクノロジーベンダーとしてmablは当然テクノロジー面の課題に取り組んでいくが、それと同時に組織という側面の課題もたくさん挙がっている。したがって、われわれと組織内でリーダーシップを取る方が“両輪”となって取り組まなければ、DevOpsへのトランスフォーメーションはなかなか進まないと考えている」(アゼリ氏)

年次調査「DevOpsにおけるテストの実態調査」最新版より。DevOps導入は少しずつ進んでいるが、組織文化とテクノロジーの両面で課題も残る

ロードマップ:パフォーマンステストやモバイルテストの機能も追加へ

 続いてアゼリ氏は、今後の製品戦略およびロードマップを紹介した。

 2023年以降の製品戦略の大方針として挙げられたのが、「世界トップクラスのUXを提供するローコードソリューションの開発」と「機能テストと非機能テストの両領域を統合するプラットフォームの構築」だ。これにより「テストカバレッジの90%向上」「本番環境にリリースされるバグの40%削減」「テスト作成スピードの300%アップ」などの実現を目標とする。

2023年以降の製品戦略

 今年、具体的に大きな投資を行うテーマとしては「パフォーマンステスト」「モバイルネイティブアプリケーションテスト」の2つを挙げた。

 パフォーマンステストは、mablで作成したテストを数千件単位で同時実行し負荷をかけることで、その際のアプリケーションの挙動やレイテンシ、エラーなどを確認する機能になるという。まず今年5月ごろにAPI向け機能を、夏頃にはブラウザUI向け機能をリリース予定だと話した。

 またモバイルネイティブアプリケーションのテスト機能は、実機とエミュレーターの両方に対応したテストをローコードで作成できるものになるという。こちらは2023年末ごろのリリース予定としている。

 そのほかアゼリ氏は「テストカバレッジのさらなる拡大」「周辺機能の統合」「シームレスな統合&拡張」の各領域で、mablの製品を継続的に改善させていくと説明した。

2023年以降の具体的な機能強化/改善ポイントを紹介した

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