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第11回 and SORACOM

高齢者を見守るまったく新しい視点のサービスはどう生まれたのか?

IoT電球を起点にしたヤマト運輸の見守りサービスとSORACOM

大谷イビサ 編集●ASCII 写真●曽根田元

提供: ソラコム

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サービス開始から1年 自治体の導入も増える

 サービスの全国展開から1年が経ったが、利用しているユーザーは40~60代が多い。離れた場所でも高齢な親を見守りたいというニーズが7割を占めているという。「介護の前段階で高齢の親が心配になり、始めたという方が多いです」(川野氏)。

 一言で高齢者の見守りといっても、利用者のニーズはさまざまだ。その点、警備会社が提供するかけつけサービスとは立ち位置が異なるという。「警備業法に定められたサービスは命を救うことができるのに対し、当社のサービスはあくまでご家族の代わりの代理訪問のため、状況確認までしかできません。ただし、ご家族の依頼で救急に連絡することもあり、実際に設置先で親が倒れていて、救急車で搬送されたという事例もありました」(川野氏)という。

 高齢者問題に課題を抱える自治体からも声がかかるようになった。「自治体としても高齢者の見守りは重要な位置づけです。ただ、自治体だけで対応するのは難しい。民間企業と連携し、安心できる安価なサービスを導入したいという声が増えてきました」と川野氏は語る。

 2022年度は、すでに18の自治体で導入されている。自治体が住民に対して、高齢者見守り事業としてサービスを提供している。「予算の限られた自治体にとっては、代理訪問まで含めて月額1078円というお手頃な価格帯に好評いただいています」(川野氏)。今後は全国に拡げていく見込みだ。

「困ったらヤマトに相談する」というポジションを目指す

 直近の課題はサービスの認知度だ。取材時ではちょうど「新規お申し込み3カ月無料キャンペーン」を始めたばかりだが、プロモーションの効果もあり、申し込みの件数が増えているという。「サービスを知っていただければ、よさは分かっていただける。年末年始などに実家に帰省したら、両親が思いのほか歳をとっていたと実感される方は多いと思います。そんな方々に、そういえばヤマト運輸が見守りサービスをやっていたなと思い出してもらえるようにしたいです」(神地氏)。

「クロネコ見守りサービス ハローライト訪問プラン」サービスサイト

 ヤマト運輸の見守りサービスというと意外だと感じる読者は多いかもしれないが、ヤマト運輸はさまざまな事業を展開している。神地氏は、「ヤマト運輸というと宅急便のイメージが強いかもしれませんが、お客さまのニーズに合わせてヤマトグループの経営資源を活用したさまざまな事業を展開しています。今後も、お客さまのニーズに合わせたサービス提供をしていきたいです」と語る。

 「見守りデバイスと物流ネットワークを組み合わせたヤマトの強みを活かしたサービス。今後は高齢者だけでなく、さまざまな見守りのニーズに答えていきたいと思っています。最終的には、地域の方々がなにか困ったらヤマト運輸に相談してみようと思っていただけるサービスを開発・提供することを目指しています」(神地氏)

(提供:ソラコム)

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