ネックは動作音か
10GB/sの圧倒的パフォーマンスを発揮した「PG5NFZ」の容量2TBモデル「CSSD-M2M2TPG5NFZ」だが、ベンチマークを連続して実行しているテスト中のSSD温度は最高でも61℃と、不安のない温度だった。バラック状態でのテストなので、PCケースに収めた状態では、もう少し温度は上昇すると思われるが、ファン内蔵の大型ヒートシンクの冷却効果は大きい。
ただ、ファンは小口径だけあって高速で回転しており、SSDから30cm程度離れた位置でも、動作音は40dBA近くになっていた。そのうえ、動作音はかなり耳障りな高周波系のため、PCケースに収めても気になる可能性大だ。
試しにファンを止めた状態で「CrystalDiskMark」をデータサイズ64GiB、テスト回数9回で連続実行すると、3回目でサーマルスロットリングが発生する80度を超えてしまった。CPUソケット周りと、PCケースのエアフロー次第ではファンなしでの運用もできそうではあるが、まずは組み込んだ環境で動作音が気になるか試してみてからだろう。
間違いなく最速ストレージの「PG5NFZ」
10GB/sを超えるとあって注目を集めていたPCIe5.0 NVMe SSD。「PG5NFZ」は初のPCIe5.0対応 NVMe SSDだけあって、ヒートシンクだけでは追いつかない高発熱に、小口径ファンならではの高周波動作音というマイナス面もあるが、最速ストレージに惹かれて導入する人は、あまり気にならないだろう。
現在、2TBモデルのみの流通なのもあり、コスト面でも敷居が高いが、実アプリケーションやゲームシーンで高パフォーマンスを発揮するのは明らか。Socket AM5プラットフォームなら、メインストリーム向けチップセットのAMD B650採用マザーボードでも、PCIe5.0対応NVMeスロットを装備しているので、将来的に導入するのも良いだろう。

この連載の記事
-
第473回
デジタル
Ryzen 7 9800X3Dと9700Xはどっちが良いの?! WQHDゲーミングに最適なRadeon RX 9060 XT搭載PCの最強CPUはこれだ! -
第472回
sponsored
触ってわかった! Radeon RX 9070 XT最新ドライバーでFPSゲームが爆速&高画質に進化、ストレスフリーな快適体験へ -
第471回
デジタル
8TBの大容量に爆速性能! Samsung「9100 PRO 8TB」で圧倒的なデータ処理能力を体感 -
第470回
デジタル
HEDTの王者Ryzen Threadripper 9980X/9970X、ついにゲーミング性能も大幅進化 -
第469回
デジタル
ワットパフォーマンスの大幅改善でHEDTの王者が完全体に、Zen 5世代CPU「Ryzen Threadripper 9000」シリーズをレビュー -
第467回
デジタル
Radeon RX 9060 XT 16GB、コスパの一点突破でRTX 5060 Tiに勝つ -
第466回
デジタル
Radeon RX 9060 XTは6.5万円でVRAM 16GBのお値打ちGPUになれたか? -
第465回
デジタル
遅れてやってきたPCIe5.0 SSDの大本命、リード14GB/秒超えのSamsung「9100 PRO」を実機レビュー -
第464回
デジタル
Radeon RX 9070シリーズの仕上がりは想像以上だったことがゲームベンチでわかった -
第463回
デジタル
Ryzen 9 9950X3Dは順当進化。3D V-Cache搭載Ryzenの最強モデルだがクセありな部分はそのまま -
第462回
デジタル
RTX 5070の足を止めた「Radeon RX 9070 XT/ 9070」レビュー - この連載の一覧へ





