あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第306回
アイドルはFIAT 500との甘い生活を夢見るか? FIAT 500 TwinAir Dorcevitaレビュー
2023年02月19日 15時00分更新
アイドルユニット「純情のアフィリア」の寺坂ユミさんを、ASCII.jp自動車部のゆみちぃ部長としてお招きし、様々なクルマに乗っていただく当企画。今回は2007年に登場した3代目「FIAT 500」です。発売から15年が経過したロングランモデルは、アバルトをはじめ、様々な仕様が登場していますが、基本はあまり変わらず。それだけ偉大なクルマなのです。
電気自動車やスポーツモデルと改めて比較する
ゆみちぃ部長とFIAT 500シリーズの付き合いは、ちょっと変わったものでした。最初はFIAT 500のスポーツグレード「アバルト 500」。その中でも、最もホットなコンペティツィオーネでした。イタリア語で「競技」という名は伊達でも何でもなく、かなりハードな乗り心地と、車内に響き渡るエキゾーストノートに、ゆみちぃ部長は完全に沈黙。アバルトという名とサソリのエンブレムにトラウマを覚えてしまったのでした。
次に試乗したのは、FIAT 500eという電気自動車。今度は上質な乗り味と、高い静粛性に大満足。ですが、取材時は急速充電に対応できていたかったのが、ちょっぴり残念。「この形で、ガソリン仕様のクルマってないんですか?」というわけで、ようやく「普通のFIAT 500」とご対面する運びとなりました。
「可愛いですね。それに小さいから街乗りによさそう」と、声を弾ませるゆみちぃ部長。ボディーサイズは全長3570×全幅1625×全高1515mmで、車両重量1050kg。軽自動車とあまり変わらない大きさで、イマドキ珍しい5ナンバー車です。
今回試乗するモデルは、2021年6月に従来の1.2ポップとラウンジの両グレードに代わって登場した、カルトとドルチェヴィータという2車種のうちのドルチェヴィータ。カルトはクローズドボディー、ドルチェヴィータはカブリオレモデルになります。FIAT 500が搭載するエンジンは1.2リットル直4とツインエアと呼ぶ0.9リッター直列2気筒ターボの2種類。
カルトには1.2リットル直4エンジンとツインエアの2種類が用意されていますが、ドルチェヴィータはツインエアのみです。「0.9リットル2気筒って、あまり聞かないですね」と、エンジンルームをチェックする部長。ツインエアは2010年7月に登場、日本には2011年3月に上陸しました。最高出力は85PS、最大トルクも14.8kgf·mと、軽自動車よりちょっと大きい程度。ですが1.2リットルの直4エンジンよりも高出力だったりします。
「ドルチェヴィータって、どういう意味ですか? お菓子みたいな名前ですね」と、純情なゆみちぃ部長は部員Kに尋ねます。「イタリア語で甘い生活という意味ですよ」と答える部員K。すると「……は?」と、長年取材してきても、見たことのないの真顔で切り返すではありませんか。……話を先に進めましょう。
リアのラゲッジスペースは、日本の軽自動車よりも小さめ。さらにオープンカーゆえに、開口面積も狭かったりします。SUVを見慣れた部長から「小さい!」と言われるかなぁと思っていたのですが「十分ですね」と意外な返答。「リアシートの裏にカーペットとか貼っていないんですね。それが逆に面白いです!」と、なんかツボっているご様子。ちなみにフルオープン時はラゲッジドアを開くことができないようです。
続いて車内へ。後席は当然ながら狭いのですが「(純情のアフィリアで同期の)カナは後席に座れるけれど、カオリは助手席で……」と、友人たちとのドライブを妄想している様子。「インテリアが可愛いですよね。色使いもオシャレ」と、ラゲッジ同様に気にならないようなのです。どうやら外観が気に入れば、多少のデメリットには目をつむるようです。すなわち「カワイイは正義」なのです。ゆみちぃ部長と一緒ですね。

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