音波通信体温計を中心に
ベンチマークテストを実施
今回、約2週間の間、音波通信体温計を使って自分の体温を毎朝7時〜8時の間に測定してみたが、興味本位でそのうちの約1週間は、音波通信体温計を中心に筆者が過去使っていた他社の体温計を含め、全部で4本の体温計で測定してみた。測定時刻のスタート差は多少あるが無視して毎日測定してみた。
使用した体温計は、まず今回のオムロンの音波通信体温計(15秒予測検温を使用)、10年ほど昔のシチズン時計の体温計(2分計測)、オムロンの前に使っていたタニタの体温計(15秒予測検温)そして昭和の昔から使っていた10分実測検温のマツダの水銀体温計だ。
どの体温計を基準にするのか、テクノロジー的にどれが絶対的に正しいのか知るよしもない筆者は、ここではひとまず最もレガシーな水銀体温計をマスター(原器)として、それとの比較を簡単な表にプロットしてみた。赤、青、緑の文字色はレガシーな水銀体温計の結果より高い値を示した「赤」、低い値を示した「青」、BINGO!の「緑」で3色分けをしてみた。
たった1週間だけの測定値のプロットではあるがある程度の傾向が見える結果だった。まず一目見て分かるのは、シチズン時計の2分計測体温計がなぜか常時体温がほか機種より圧倒的に低く表示されてしまうということ。これは明らかに故障か耐用期間オーバーかもしれない。
比較的BINGO率の高いのは、タニタの15秒予測検温タイプだった。BINGO!が3回、高めが3回、低めが1回だ。そして今回の音波通信体温計は、BINGO!が1回、高めが6回という結果だった。基本的に予測検温タイプは、当初の15秒で体温の立ち上がりカーブを分析・演算して10分後を予想する仕組みなので、安全サイドに考えれば多少高くなるのは当然かもしれない。
オムロンの音波通信体温計の高めの測定結果も、水銀体温計(10分実測検温)に比較して0.2〜0.3の差だった。実際に音波通信体温計の取説に書かれているように、15秒の予測検温で納得がいかない場合や医師の指示がある場合は、3分の実測検温やもっとも正確な値の出る10分実測検温も可能だ。残念ながら、筆者を含め現代人のせっかちなのが問題だ。
しかし筆者の感覚では、平常時なら15秒の予測検温で十分だろう。今回たったの1週間だが、4本の体温計で毎朝計測したので朝の貴重な時間の20分〜30分を体温測定に使ってしまった。決して無駄な時間ではなかったが、普通時は15秒予測検温で十分だろう。7度5分を越える/越えないとかの自分にとって大事なしきい値付近にいて、気になる場合は3分実測検温や10分実測検温を試みればよい気がする。
体温測定開始からスマホに転送して累積したデータを見る迄はこんな感じ ※実際の体温を測定している15秒間は割愛した
最後に測定開始から検温データのスマホ送信、グラフのプロットまでを動画にしてみたので操作系はそれをご連頂ければ一目瞭然だ。体温計をはじめ血圧計、パルスオキシメーターは健康の3種の神器のイメージだが、小太りのBluetooth系の体温計をみているとすべて音波通信対応にしてほしくなってきた。
今回の衝動買い
・アイテム:オムロン「音波通信体温計 MC-6800B けんおんくん」
・購入:ヨドバシ・ドット・コム
・価格:2880円
T教授
日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。
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