Valveの「Steam Deck」本当に出来がいいですね。ハンドヘルド型の完成形と言うべきハードだなと感じています。日本では8月に予約が始まっていたものの、12月から出荷が始まり、やっと入手できました。
ここ数年で買ったハードの中では一番の出来
発売前には「重いのではないか」と言われていましたが、そんなことはまったくありません。確かにNintendo Switchに比べて一回り以上も大きく、重さも669gはあります。Nintendo Switchが319gであることを考えると倍以上です。ところが、重心の設計がうまく作られており、左右にしっかりと握れるグリップがあるため、重さを感じない設計になっていて、非常に使いやすいんですね。コントローラーやボタン周りの設計もよくできています。タッチパッドも使いやすく、画面にもタッチパネルが仕込まれており、背面に追加できるショートカットボタンも便利です。
「エルデンリング」のような豪華なフル3Dタイトルでもカクツキはなく、違和感なくスイスイ動きます。搭載されているモニターサイズが1280×800ドットのハイビジョンサイズで、現在ではモニターでは一般的なフルハイビジョンサイズの1920×1080ドットではなく比較的小さめであることも処理を軽くできている1つの要因ではあるのですが、ゲームをプレイするには十分すぎます。性能的には「PlayStation 4」と同等レベルのようです。
年末に帰省した際、新幹線の往復時にひたすら昨年大ヒットしたインディゲームの「ヴァンパイアサバイバーズ」をプレイしていましたが、何の問題もなくプレイでき、移動中の数時間が一瞬で溶けました。最上位の512GBモデルを選んだこともあって、読み込みが遅いと感じたことはありません。連続使用していると、それなりに発熱はありますが困るほどではありません。2時間程度と言われるバッテリーも、ゲームの処理の重さによるようで、3時間は遊べていました。
ユーザーインターフェースも洗練されています。キビキビ動き、操作に迷うこともありません。「エルデンリング」をプレイしていて困ったのは、画面が小さい分、文字も小さくなるので老眼にはつらいことですが(笑)、積みゲーになっていたインディゲームを次々に遊べました。PC上で起動するには面倒で、マウスではプレイしにくいゲームのプレイ体験が劇的に変わりました。
ガジェットとしては、ものすごく満足感が高いです。一日中触っていたい魅力があり、「Meta Quest 2」以来の、ここ数年で買ったハードの中では一番じゃないでしょうか。

この連載の記事
-
第98回
AI
動画生成AIの進化がすごい 「超リアル」「ローカルで動く」2つの方向に -
第97回
AI
AI法案、柔軟規制で国会審議へ 罰則なし“ソフトロー”の狙いは -
第96回
AI
AI生成の3Dデータが実用レベルに近づいてきた -
第95回
AI
月3万円で使えるOpenAIの「Deep Research」 驚異的だが、情報格差が広がる不安も感じた -
第94回
トピックス
1000円あればOpenAIレベルのAIが作れる DeepSeekで注目の「蒸留」とは -
第93回
AI
DeepSeek R1、無料で使えるAIとしては最強クラス -
第92回
AI
動画生成AI、ついにアダルトの扉が開く -
第91回
AI
AIの書いた小説が普通に面白い ChatGPT「o1」驚きの文章力 -
第90回
トピックス
画像生成AIで年賀状 リアルな人物も簡単に -
第89回
AI
OpenAI「Sora」残念な離陸 中国勢が飛躍する動画生成AI -
第88回
AI
1枚の画像から、歩き回れる“世界”ができる 来年のAIは「ワールドモデル」がやばい - この連載の一覧へ