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地域課題の解決へ 運転代行配車アプリ「AIRCLE」

Fukuoka Growth Next「CALLING Vol.4ピッチ」

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 2022年11月11日(金)、福岡市の官民共働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next(以下、FGN)」が主催するスタートアップカンファレンス「CALLING Vol.4」が開催された。業界の先駆者によるトークセッションや、FGNが支援するスタートアップによるピッチコンテストなどがおこなわれ、スタートアップ都市福岡の成長を促進する。

 4度目の開催となる今回のテーマは「今まで巡り合わなかったプレイヤーたちの歩む道(PATH)をつなげること」だ。スタートアップがイノベーションを起こすためのルールメイキングから、web3時代の新しいコミュニティの在り方まで、幅広い領域におけるトッププレイヤーが交わる機会となった。

 本記事ではFGNに入居中のスタートアップ6社が登壇した「CALLING PITCH」の模様を紹介する。審査員はFGNのスポンサー企業や投資家が務めた。

運転代行配車アプリ「AIRCLE」を開発、株式会社Alpaca.Labが最優秀賞を受賞

株式会社Alpaca.Lab 代表取締役 棚原生磨氏 https://alpacalab.jp/

 最優秀賞を手にしたのは沖縄県と福岡県で運転代行配車アプリ「AIRCLE(エアクル)」を提供する株式会社Alpaca.Lab。AIRCLEは利用者と運転代行者のマッチングサービスだ。利用者が乗車場所と目的地を入力して配車依頼をすると、付近にいる運転代行業者に通知が届く。

 AIRCLEは運転代行業者の効率的な配車を可能にする。電車やバスが深夜まで運行していない地方には、電話で運転代行業者を探すのに平均5分かかったり、そもそも1時間待ちで利用できなかったりする課題がある。運転代行業者側も受付拠点からドライバーに電話で配車指示をする、アナログな手法が取られているケースが多いという。

 AIRCLEを使うと平均5分かかっていた配車予約を30秒以下に短縮可能で、曜日に関わらず平均9分で運転代行業者が到着する。運転代行業者は配車を効率化できるため、従来に比べて毎日1台あたり約1万円の売上が増加した事例もある。導入実績は124業者、255台の車両にのぼる。

 またAlpaca.Labは普通免許で他人の車を運転する新たなサービスも進めている。ドライバーが自転車で車のもとへ向かい、自転車を折り畳んで客車に積み、運転する仕組みだ。自分の時間を確保したい子育て世代や通勤の時間が惜しいビジネスパーソンなど、飲酒をしていないが運転を任せたい層を取り込む。沖縄県ではすでに2000件以上の実証実験が完了した。

 授賞式で棚原生磨氏は「運転代行業は単独ではできない。今回のCALLINGのテーマでもあるつながり、pathを大切にたくさんの企業と共に成長していきたい」と語った。

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