超伝導量子ビットの生みの親が語る、量子コンピューター研究の未来
「まだ本当の量子コンピューターのパワーは見えていない」理研量子コンピュータ研究センター(RQC)でセンター長を務める中村泰信は、穏やかなトーンで、しかしながら、はっきりと語った。量子コンピューターが本当に真価を発揮できる問題はどんなものなのか。量子力学という共通言語によって多分野の人材を集め、エンジニアリングの進歩と、それによって生まれる新しい物理が互いを加速させる量子情報分野の今後、そしてRQCが生み出したい世界について話を伺った。
Q&A形式で分かる 量子コンピューターの 基礎知識
次世代コンピューティング技術として注目される量子コンピューター。原理や実装方式など、量子コンピューター関連記事を読む上でのガイドとなる基礎知識をQ&A形式でまとめた。(文:宇津木健 監修:藤井啓祐=大阪大学教授)
人工生殖細胞で変わる 子どもの作り方 「火の鳥」の世界に近づくか
科学者たちは近いうちに、ヒトの皮膚や血液の細胞から卵子や精子を作れるようになるかもしれない。子どもを授かるための新しい方法になるとの歓迎する声もある一方、それが将来どのような意味を持つのか? 議論すべき点は多い。
目の前にドローンが突然現れたら、人は落ち着いていられるか?
警察はカメラを装備したドローンの導入を進めている。無人パトロールなどに活用できるからだ。しかし、普通の人間が突然ドローンに遭遇したら何を思うのかということを警察はよく分かっていないようだ。
カリフォルニア大規模洋上風力発電、クリーンエネの中心地になるか
カリフォルニア州で先週、大規模な浮体式洋上風力発電用地の入札が実施された。巨大クリーン電力源の扉が開かれる可能性がある一方、船舶の確保や規制・許認可など、乗り越えなければならない課題も多い。
極低温の量子流体中に現れる長距離力を発見=新潟大など
新潟大学とドイツ・ハイデルベルク大学などの国際共同研究チームは、極低温の量子流体中に浮かべられた粒子間に働く長距離力の存在を理論的に示し、長距離力は超流動体中に生じる音波の量子揺らぎにより引き起こされることを発見した。
理研など、ナトリウム同位元素の既知存在限界を20年ぶりに更新
理化学研究所(理研)、東京工業大学、ドイツ・重イオン研究所などの国際共同研究チームは、安定なナトリウム-23(23Na:陽子数11、中性子数12、質量数23)より中性子が16個も多い超中性子過剰な同位元素、ナトリウム-39(39Na:陽子数11、中性子数28、質量数39)を世界で初めて生成・観測。ナトリウム-37(37Na:陽子数11、中性子数26、質量数37)が発見されて以来20年ぶりに、ナトリウム同位元素の既知存在限界を更新することに成功した。
MITテクノロジーレビューからのお知らせ
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.8 脱炭素イノベーション
量子コンピューターで激変するコンピューティングの最前線を総力特集!グーグルやIBMなどの巨大テック企業からベンチャーまで、世界的な開発競争が加速する「量子コンピューター」を中心に、コンピューティングの動向を取り上げる。
量子コンピューター関連では、2019年に「量子超越性」の証明を宣言した直後のグーグルCEOの独占インタビューを収録。国内の量子コンピューター研究を牽引する理化学研究所の中村泰信教授へのインタビューでは、日本の量子コンピューターの現状と展望について話を聞く。
また、量子コンピューターの基礎をQ&A形式で噛み砕いて解説するほか、社会実装やビジネス視点での現状についても整理する。 このほか、ポスト・シリコンとして注目されたコンピューティング技術のその後、米国史にコンピューターの進歩が与えた影響、人工知能(AI)登場以降のコンピューティングの変遷などを紹介し、QX(クオンタム・トランスフォーメーション)以降のコンピューティングについて多角的に展望する。
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