2億画素のカメラの実力はどこまで活かせているか
続いてカメラを確認すると、背面のカメラは2億画素/F値1.69の広角カメラと、800万画素/F値2.2の超広角カメラ、200万画素/F値2.4のマクロカメラの3眼構成。幅広い撮影シーンに対応できる体制は整えながらも、広角カメラの性能に重点を置いてコストを抑えるという構成はXiaomi 11T Proと同様で、シャオミらしさを感じさせる部分でもある。
それゆえ最大のポイントは、やはり広角カメラの2億画素という画素数を誇るイメージセンサーになるだろう。このイメージセンサー自体は1/1.22型と、「AQUOS R7」などが搭載する1型センサーと比べればサイズ自体は小さいのだが、非常に精細な画素数を活かして複数の画素数を組み合わせたピクセルビニングによって、暗い場所で撮影する際の感度を向上させているのが特徴だ。
実際、夜に暗い場所での撮影を試してみると、街頭のある場所であれば夜景モードを使わなくてもかなり明るく撮影できることが分かる。超広角カメラと比べるとその明るさは一目瞭然だ。
それ以外にも高精細を活かした機能が搭載されており、それが「ウルトラHD」だ。これは2億画素をフルに活用して撮影できるモードなのだが、画面上部のボタンを押すことで5000万画素での撮影と2億画素での撮影を切り替えることができる。
もちろん2億画素で撮影した方が被写体の精細さは増すのだが、その分1枚当たりの容量が50~70MBとかなりの大きさになってしまうのに加え、ピクセルビニングが効かなくなることから暗い場所での撮影に弱くなってしまう点は注意したい。
そしてこのウルトラHDで撮影することで、利用できるのが「Xiaomi ProCut」という機能。これはAIが被写体を分析して自動的にトリミングし、最大で5種類の構図を作成してくれるというもの。中でも2つの被写体が分かれて写っている場合、個々の被写体に自動で分離してあたかも1枚の写真であるかのようにしてくれる点が特徴としてアピールされている。
だが、実際に色々な写真を撮影して試してみると、被写体を自動分離してくれるのは人物に限られるようで、動物や人形、オブジェクトなどが2つ並んで写っている写真は分離してくれなかった。これはシャオミ製スマートフォンに搭載されている多くの撮影機能に共通することでもあるのだが、インパクトは大きいが実際に撮影してみると対応できるシーンが非常に限られてしまうことが多い点は改善を求めたいところだ。
一方のフロントカメラは2000万画素/F値2.24と、やや性能は高め。夜景モードやポートレート撮影にも対応しており、ビューティーモードの利用も可能だ。
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