エクイニクスは12月7日、データセンター内での運用温度範囲の拡大を通じて総電力使用量の削減を目指すとする、サステナビリティーに向けたコミットメントを表明した。同様の取り組みは、コロケーションデータセンター事業者では初めてとしている。
同社はデータセンター内の温度管理に関して、運用環境を維持しながら、冷却効率と二酸化炭素排出量を大幅に向上・削減させるグローバルロードマップを複数年規模で策定し、直ちに開始する。本取り組みにより、数千社に及ぶエクイニクスの顧客がデータセンターの運用に伴うスコープ3「排出量の削減」に貢献することが期待できるという。
今回の効率化の取り組みの一環として、同社は自社の施設を27度の上限で運用し、グローバルなデータセンターポートフォリオ全体の運用基準を、世界的に認められた米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)のA1A規格に準拠させる予定。この取り組みと外気温度最適化によるデータセンターの冷却などのエクイニクスのこれまでの取り組みを併せ、データセンターの電力使用効率を示すPUE(Power Usage Effectiveness)に測定される効率改善を通じて、データセンター全体のサステナビリティーに貢献できるという。PUEは、データセンター全体の総消費電力を、データセンター内で使用されるIT機器の消費電力で割った数値で、データセンターのエネルギー効率に関する業界標準の指標。
同社では、冷却システムの電力消費量が全体に占める比率が世界全体でおよそ25%に上る。今回の取り組みにより、さまざまな拠点で最大10%程度のエネルギー効率の改善が見込まれるという。