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2022年度の事業戦略ではエコシステムをさらに強化

エクイニクスとNVIDIAが提携 AI開発を加速する「NVIDIA LaunchPad」を国内展開

2022年04月13日 19時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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 2022年4月13日、エクイニクス・ジャパンは2022年度の事業戦略説明会を開催。登壇したエクイニクス・ジャパン代表取締役社長の小川久仁子氏は、データセンター企業からの脱却を進める同社の最新動向を披露するとともに、2022年度の戦略とNVIDIAとの提携を発表した。

エクイニクス・ジャパン代表取締役社長の小川久仁子氏

国内では1年で3つのデータセンターをオープンした2021年度

 「IBXデータセンター」ブランドで四半世紀に渡ってグローバルデータセンターを展開するエクイニクス。2020年には、コアビジネスであるデータセンター、強みであるインターコネクションに、付加価値的なデジタルサービスを加え、3つの事業で顧客を支える「デジタルインフラストラクチャー企業」としてポジショニングを変更している。

 2021年、グローバルではインド、アフリカ、チリ・ペルーなどのデータセンターを買収し、エリアを拡大。また、ハイパースケーラー向けの大容量電力を確保できる「xScaleデータセンター」への投資も拡大し、世界で8拠点を開設している。また、デジタルサービスとして、仮想ネットワークサービスの「Network Edge」やベアメタルサーバーの「Equinix Metal」などサービスのポートフォリオを拡大。業績は相変わらず好調で、76四半期(19年)連続の収益成長を記録。2021年には初の「FORTUNE 500」へのランクインを果たしたという。

 国内では2021年は3つのデータセンターをオープンした。アジア太平洋地域で初となるxScaleデータセンター「TY12x」、大阪で2つ目のIBXデータセンターである「OS3」、そして西日本で初となるxScaleデータセンター「OS2x」の3つだ。「日本国内だけで3つのデータセンターをオープンするのはとても珍しいこと」(小川氏)。特に大阪にはフォーカスしており、OS3はすでにフェーズ1が満床となっているという。

2021年度の国内での展開

 また、関西圏で独自の光ファイバー網を持つオプテージ(旧ケイ・オプティコム)やIBMから分社したマネージドインフラサービスのキンドリルジャパンとも戦略的なパートナーシップを締結。日本においても、Network Edge、Equinix Metalのほか、時刻同期サービスの「Equinix Precision Time」などいわゆるデジタルサービスも次々と開始した。

デジタルサービス、サステナビリティ、エコシステムの3つに注力

 デジタルインフラストラクチャ企業としての基盤作りに徹した2021年度に引き続き、2022年度は「すべてのデジタルリーダーにとって必要不可欠なパートナーに」を掲げ、3つの戦略に注力する。

 1つ目の「デジタルサービスの成長」では、ユーザー企業の戦略や課題を明確にし、最適なデジタルインフラを設計するDESB(Digital Edge Strategy Briefing)の実施や本番導入前のPoCの推進、パートナーとの取り組み強化、マネージドサービスの提供などを推進する。

 2つ目は「サステナビリティの推進」。2030年に向けて100%再エネ使用や温室効果ガスの50%削減を盛り込んだコミットメントを策定し、グリーンポンドの発行も世界第4位の49億ドルとなっている。日本においては、すでに再エネ使用率100%を達成しているが、データセンターではPUEの改善を一層進める。具体的にはグローバルのベストプラクティスを用いた継続的な投資により、設備の更新を進め、消費電力を約7%削減。2019年1.59だったPUEを2022年には1.517にまで下げていくという。

サステイナビリティの推進

 3つ目の「エコシステムの強化」ではエクイニクスのインフラ上でさまざまな企業同士、サービスプロバイダー同士をつなぐという創業以来からのネットワーキング機能だ。国内ではすでに400以上のエンタープライズ企業、85以上のネットワーク、85以上のコンテンツ&メディア、305以上のクラウド&ITサービスが相互接続されている。

Platform for PlatformとしてNVIDIAのLaunchPadを提供

 もう1つ注力しているエコシステムは、“Platform for Platform” と呼ばれるエンタープライズITベンダーのホスティングサービスだ。すでにデルテクノロジーズの「APEX」、HPEの「GreeenLake」、ネットアップの「KeyStone」「Flex Subscription」、NUTANIXの「Nutanix Cloud Platform」、ノキアの「Nokia Worldwide IoT Network Grid」などをPlatform Equinix上で提供している。小川氏は、「よりスピーディにグローバル展開ができ、また、as a Serivceでエコシステムを提供でき、さまざまな企業が提供していただいている」とアピールする。

 今回、Platform for Platformのパートナーシップとして発表されたのはNVIDIAとの提携。AI開発のワークフローをワンストップで提供する「NVIDIA LaunchPad」のプログラムをPlatform for Platformとしてエクイニクスのデータセンター上で提供する。

 具体的には「アクセラレートインフラストラクチャ」と呼ばれる「NVIDIA Certified System」と「NVIDIA DGX Systems」上にNVIDIAのAIフルスタックソフトウェアを搭載。ハンズオンラボから、ビジョンAI、音声AI、自然言語処理などのAI、データサイエンス、3Dデザイン・シミュレーション、VMwareやRedHat上のインフラ最適化などを試すことができる。

 登壇したエヌビディア 日本代表 兼 米国本社副社長 大崎真孝氏は、「LaunchPadプログラムの国内展開により、開発から本格的なデプロイまで一貫したAIワークフローをNVIDIAのサポートを受けて可能になる。AI開発の相対的な時間短縮と国内における新たなAIサービスの機会創出を実現したい」とアピールした。

エヌビディア 日本代表 兼 米国本社副社長 大崎真孝氏

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