バカン、JR西日本とトイレ清掃業務効率化サービスを共同開発
株式会社バカンは11月10日に、西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)と協業し、トイレに設置した各種検知センサーやIoT衛生器具のデータを表示、管理するシステム(「トイレ清掃管理システム」)を開発し、2023年春に開業予定の「うめきた(大阪)地下駅」に導入することを発表した。
従来、トイレ清掃は決められたスケジュールに基づき定期的に行われてきた。しかし清掃係員が作業しようとする際に、トイレの使用状況によっては待ち時間が発生したり、トイレットペーパーや水石鹸といった消耗品の残量を確認できなかったりするなど、十分な作業を行えないケースがある。
こうした状況に対して「トイレ清掃管理システム」では、各種検知用センサーなどを設置して清掃管理システムを導入することで、トイレの使用状況や消耗品の残量、設備の状態がリアルタイムに把握できる。
清掃係員は、あらかじめ設定した閾値を超過したタイミングのアラートやトイレの利用状況に応じて、清掃作業や消耗品補充を効率よく実施できるようになる。設備管理者にとっては各種センサーなどの使用状況のデータを分析することで、トイレ内の設備のCBM化(故障を防ぐために、機械などの生産設備の状態をリアルタイムで監視し、状態に応じてメンテナンスする保全方法)や、将来改修時の最適な器具個数などを算定できる。
また、「トイレ清掃管理システム」では、自由にセンサーの位置情報や管理権限、図面およびアラートの閾値を設定できるため、トイレ空間単位の状況に応じて臨機応変に設定、管理できる。
バカンは飲食店や投票所、空港などさまざまな場所にサービスを提供しており、トイレ領域でもオフィスや商業施設など6000箇所以上に、利用者の満足度向上や管理業務の効率化を目的としてサービスを提供してきた。今回、JR西日本と共同開発した本サービスをうめきた地下駅に正式導入するとともに、同駅開業にあわせてサービスの販売を開始する予定だ。