RAW動画収録、データバックアップ、4K8K編集でSSDが大活躍!
Inter BEE 2022のSamsungブースで見たクリエイティブ×SSDの進化
11月16日(水)から11月18日(金)にかけて映像・音響・放送・通信業界のプロフェッショナル向け展示会Inter BEE 2022が幕張メッセで行なわれた。さまざまな企業が、多彩な製品をPRしていたこの展示会で、SSDに関する大型展示をしていたのがSamsungだ。
8ホール入り口付近にブースを構えていた同社は、
- 各種シネマカメラのRAW動画を大容量SSDに直接収録
- データセンター向けSSDが搭載されたDASやNASで高速かつ大容量のデータバックアップ
- RAID SSDを搭載した4K8K向け超高速編集マシン
の3点を軸に、「撮影」「データのバックアップ」「編集」という三段構えで展示を実施していた。目についたものを紹介していこう。
RAW動画はSSDに記録する時代に
シネマカメラの高解像度RAW動画をUSB Type-C接続のT7 Shieldで直接収録
ブース入口にある撮影コーナーには、4K、6K、12Kに対応したブラックマジックデザインのカメラがズラリと並んでいた。その上部にはポータブルSSDが外付けされている。最新機種のT7 Shieldは、USB 3.2 Gen 2対応で、最大転送速度1050MB/sを誇る外付けSSDだ。
SamsungのポータブルSSDとしては初めて防塵・防水(IP65レベル)に対応した高耐久もウリとなっている。外側がゴムで覆われているので、高い耐衝撃性はもちろん、SSDが発熱した際の低温火傷の心配もない。容量は1TBと2TBのバリエーションが発売されている。
このSSDは、12Kまでの動画撮影時にも安定して書き込める速度を誇っている。撮影データの保存方法としては、CFastカードなどを使う手も当然あるが、これらのカードはSSDに比べて容量単価がどうしても高い。
おまけに、SSDにデータを保存すれば、パソコンに直接接続してそのまま編集作業に入れるので便利。容量やコスパ、効率を重視して、カメラからSSDに直接収録するのは効果的といえる。
カメラ+SSDの展示の中で、ひときわ異彩を放っていたのは、CFexpressカードの代わりに変換アダプター経由でM.2 SSDを使用し、動画収録できるという展示。8K 60pのRAW動画を記録できるNikon Z9だと2TBの容量でも45分程度しか記録できないため、高価なCFexpressカードの代わりに汎用SSD(この展示では980 PRO 2TB)を活用して、高コスパな記録メディアが自作できるというわけだ。
4K以上の高解像度のRAW動画を高フレームレートで記録できるシネマカメラが増えてきているが、その結果、カメラ内部の温度が上がりやすくなり、オーバーヒートで熱停止するモデルも出てきているという。カメラメーカーも対策は行なっているだろうが、熱源のひとつになりうる記録メディアを外に出すというのは、熱対策の観点からも有効な手段と言えるかもしれない。
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