検索、グラフ、管理などの課題をkintoneマスターたちをどう解決したのか?
カスタマイズで限界を超えろ! kintone show+case unlimitedレポート
2022年11月17日 09時00分更新
きとみちゃんでショートカットキーを学べる(コボリさん)
5番手のコボリ ノリユキさんは、「閃きと創造性で人々を魅了する。そんなkintone界のファンタジスタ、キントニスタに俺はなる」と第一声。聴衆たちには、「みなさんはkintoneには便利なショートカットキーがあるのをご存じですか?」と質問を投げかける。コボリさんのカスタマイズは、便利なkintoneショートカットをあのきとみちゃんといっしょにトレーニングするというものだ。
カスタマイズは、「ショートカットキーのトレーニングを開始する」というボタンを押すとスタート。いつも厳しい根葉先輩の「ショートカットキーを使おうとしないなんて、シャクだから、クリック操作をいっさいがっさい無効にするわよ」というコメントで、ショートカットキーが用意されているクリック操作が無効になってしまう。押そうものなら、「ショートカットキーなんでつかわねえんだよ」とぶち切れられてしまう。かなりスパルタなカスタマイズだ。
キャラクターごとに反応が違うがユニーク。ゆりちゃんなら「Eで、レコードの編集ができるわよ。至極当然よ」と教えてくれるし、根葉先輩は「保存ボタンは無効にしてあるわ」といった具合。ゆめおくんのアドバイスはやや不安だが、亜湖雅麗先輩のコメントはやっぱり信頼おける。キャラクターごとにさまざまなイベントが用意されているので、さっそく使ってみたくなる。
こうしてトレーニングを続け、りんごを溜めると、100ポイントとなると、「あんたはえらい!」と、丸渡部長はじめとしたきとみちゃんメンバーに褒められる。トレーニングのログをグラフ化することで、チームのスキルアップも共有できる。チームの進捗を見ることで、個人のスキルのみならず、チームのモチベーションが上がり、相乗効果でチームが強くなるんです」とコボリさんはアピールする。
コボリさんは「今日みなさんと共有してるこの時間が最高の宝物です!キントニスタに俺はなる!」と宣言して、カスタマイズショーを終えた。
ピープル愛の伝わるスケスケ化(石川さん)
最後に登壇したのは、星野さんと同じコラボスタイルに所属する石川ナナさん。「魔道士のコボリに一言言わせてほしいんですけど、『キントニストに俺はなる』と言ってましたが、それは海賊である私の台詞です」とクギを刺しつつ、今回のタイトルである「つぶやきから始まるスケスケ化計画」について説明した(関連記事:課題がないことが課題!? 探り当てた3つの課題を新人エンジニアが“スケスケ化“で解決)。
つぶやきと言えば某SNSだが、kintoneにも「ピープル」という機能がある。石川さんもピープルを愛用しているが、正直ピープル画面をのぞきに行くのは面倒くさい。フォローすると通知一覧が表示されるのだが、お仕事の通知に埋もれてしまうことも多いという。
「よろしい、ならばスケスケ化だ」ということで、みんなのつぶやきをいつでも追えるよう石川さんが作ったのが、ひよこマークの「ピーポラー(Peopller)」だ。ピーポラーでは、フォローの有無関係なく、ピープルのつぶやきを時系列で表示してくれる。フォローも、解除もOKだが、ピープルの機能を壊さないよう、あえて閲覧専用の機能として実装。「リアルタイムで、みなさんのつぶやきを、みなさんのアイデアを、確認できる画期的な機能となっています」と石川さんはアピールする。
すでにピープルを使っている人は「もっと使いたい」、はじめてピープルを使う人も「使ってみたい」と思わせるピーポラー。「ピープルマスターに俺はなる!」と締めた石川さんのピープル愛の伝わるカスタマイズショーだった。
6番手の石川さんの点数が出た段階で優勝は確定する。ここまでもっとも得点を獲得したのは、シン・検索カスタマイズを披露した山下竜さんだったが、石川さんの点数はおよばず、そのまま逃げ切った。
2018年以来、久しぶりの王座に返り咲いた山下さん。振り返れば、課題の抽出やプレゼンのうまさ、落ち着き払った話しぶりまで、安定感は半端なかったと思う。「検索」というkintoneの本質的な課題に真正面から取り組み、限界を突破する解決策を提案したことで、多くのkintoneユーザーの支持を得た。まさに「王の帰還」とも言えるドラマチックなチャンピオン奪還だった。