ソフトバンクから発売されたシャープ製の「AQUOS sense7 plus」は、ミドルクラスの定番スマートフォンの最新機種「AQUOS sense7」の上位版に位置付けられるスマートフォン。カメラやチップセットなどベースの性能やデザインはAQUOS sense7を踏襲しながらも、より大画面であることを活かして映像視聴に力が入れられているのが特徴だ。実機に触れる機会を得たのでその実力を確認してみたい。
大画面ながらも軽量
デザインは「AQUOS R7」を踏襲
まずは本体サイズだが、ディスプレーサイズは6.4型でサイズは約76×160×8.2mm、重量は約172g。形状は最近のスマートフォントレンドを踏襲したスクエアなもので、6.5型以上が一般的な最近の大画面モデルとしては画面サイズがやや小さめだが、その分軽めで持ちやすい。
ディスプレーはシャープ独自の有機EL「IGZO OLED」を採用しており、こちらも軽量・薄型化に貢献しているものと考えられる。ただフロントカメラ部分はパンチホールではなくノッチで、小さく抑えられているとはいえ、やや惜しい印象を受けてしまう。
背面はAQUOS sense7と同様、フラッグシップモデルの「AQUOS R7」を踏襲したデザインとなっており、メインカメラが中央に位置する独自の構成となっているのが特徴的だ。従来のAQUOS senseシリーズはよく言えば普遍的、悪く言えば没個性的なデザインでもあっただけに、AQUOSシリーズとしての個性と統一感を打ち出した点は好感が持てる。
側面のインターフェースを確認すると、左側面には音量キーと電源キー、そして指紋センサーが備わっており、底面にはUSB Type-C端子と3.5mmのイヤホン端子、上面にはSIMスロットを搭載している。AQUOS R7同様Googleアシスタントキーがなくなったことは非常に大きなプラス要因だが、コストが影響してなのか指紋センサーが電源キーとの一体型でない点は惜しい。
標準カメラのセンサーが進化しAFも高速化
続いてカメラを確認すると、AQUOS sense7 Plusの背面カメラは約5030万画素/F値1.9の標準カメラと、約800万画素/F値2.4の広角カメラの2眼構成となっている。
AQUOS senseの前モデル「AQUOS sense6」シリーズと比べると、標準カメラのイメージセンサーが強化されているのが大きな変化といえるだろう。画素数の向上に加え、センサーサイズも1/2.0型から1/1.55型へと大型化がなされていることから、強化された標準カメラを活かして暗い場所での撮影により強くなっている。
また、すべての画素を用いた位相差オートフォーカス(AF)によって、AQUOS R7同様AFの高速化もなされている。画質的には1型センサーを搭載したAQUOS R7に及ばないとはいえ、一部のハイエンドモデルに匹敵するカメラ性能を備えていることは確かで、幅広いシーンで満足のいく写真を撮影できるようになった。
一方で、AQUOS sense6シリーズと比べた場合、望遠カメラがなくなったというデメリットもある。ただAQUOS sense6の望遠カメラは800万画素と画素数があまり高くなかったことを考えると、センサーの性能が向上したAQUOS sense7の標準カメラによるデジタルズームで、デメリットはある程度カバーできるのではないだろうか。
なお、フロントカメラは約800万画素/F値2.0と、ミドルクラスとしては相応といえる性能。背面のカメラと比べると特徴的要素は少ないが、従来通りポートレート撮影や美顔機能などの利用は可能だ。
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