LE Audio対応は進むのか
もう一つAndroid 13で期待されているのが、「LE Audio」への対応だ。これについてはAndroidを開発者モードにして、設定メニューの対応コーデックを見ればよい。クラシックなBluetoothオーディオ機能において、SBCコーデックへの対応が必須であったように、LE AudioではLC3コーデック対応が必須となっているので、これで対応の有無が分かるはずだ。
調べてみると、従来通りLDACなどは実装されているが、LC3はまだ実装されていないのがわかる。
このことから、少なくとも現時点では「LE Audio」対応がなされていないように見える。しかし、同じ開発者向けオプションの中に「Bluetooth LE AUDIOハードウエアオフロードの無効化」という項目が存在しているのに気がついた。
グレイアウトされ無効化されてはいるが、これは「Bluetooth A2DPハードウエアオフロードの無効化」に対応する機能と思われる。「Bluetooth A2DPハードウエアオフロードの無効化」とは、SBCのデコードをハードウエアでオフロード(代替処理)させないための機能(つまり強制的にプロセッサでデコードする)だ。おそらく「Bluetooth LE AUDIOハードウエアオフロードの無効化」もLC3コーデックに対して同様の指示を行うものだろうと推測できる。こうした項目があることを考慮するとAndroid 13の枠内で、LE Audio対応がなされるのではないかという期待も生じる。
グーグルのPixel Buds ProはBluetooth 5.0対応なので、Bluetooth 5.2が必要なLE Audioには対応できない。グーグルのLE Audio対応はまだわからない点も多く、LE Audioの導入は急がないとのコメントもある。
一方で、ある海外メディアの情報によれば、最新のPixel 7(未発売だが、グーグルの次期フラッグシップ)のコードに"LE Audio codec setting"というXMLファイルがあるということだ。これが本当ならばPixel 7の発売タイミングで、グーグルはLE Audioのサポートを表明する気なのかもしれない。
いずれにせよ、LE Audio対応は時間の問題であるとは言える。空間オーディオやLE Audioなど最新のオーディオ機能がAndroidに導入される日も近いだろう。
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