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Synspective、SARデータ解析による土砂災害の予兆変動を検知する「斜面不安定性検知機能」を開発

 株式会社Synspectiveは2022年8月26日、斜面崩壊などの土砂災害発生前の予兆変動を検知する地盤変動解析装置と地盤変動解析方法である斜面不安定性検知機能を開発し、特許出願した。

 Synspectiveは小型SAR (合成開口レーダー)衛星の開発、運用を行なっている。SARは衛星から レーダーを発射し、観測する対象物に当たって反射された電波を観測することで地形や地物を判別できるものだ。今回の技術に使われるInSAR(干渉SAR)では、地表の対象物からのレーダー反射波の強度に加えて、反射波の「位相」を得ることができ、対象物をセンチレベルでの測定が可能になる。

「斜面不安定性検知機能」は、InSARを用いて地盤変動が顕著な領域を検出ができ、降水や降雪、土石流によって土砂災害を誘発する危険性がある箇所にリスクレベル分けして表示。また、悪天候、昼夜を問わず観測が可能で、標高がある山間部など立ち入り困難な領域においても有効である。土砂災害が起きた場合でも観測データから斜面崩壊箇所の推定、浸水範囲や浸水深の推定、および被害箇所の抽出が可能。

 InSAR解析技術を用いて、実際の地すべり変動量に対して管理基準値を設定することで効果的な早期警告システムを構築するなど予防保全や緊急災害対応などの防災システムに貢献することができると同社は考えている。

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