2022年8月12日より、HEDT向けCPUの頂点である「Ryzen Threadripper PRO 5000 WXシリーズ」のCPU単体販売が解禁された。5995WX自体は3月に発表されたものだが、これまでメーカー製ワークステーションという形でのみ入手可能だった。そして今回CPUの単体購入が解禁されたことで、自作PCの選択肢として利用できるようになった。
Ryzen Threadripper PRO 5000WXシリーズは全5モデルが存在するが、店頭販売されるのは24コア(C)/48スレッド(T)の「Ryzen Threadripper PRO 5965WX」より上のモデルだ。それ以下のモデルがない理由はコア数において現行Ryzen 9と変わらないためだと考えられる。
そして価格は最上位モデルであるRyzen Threadripper PRO 5995WXで税込103万5800円。前世代であるRyzen Threadripper PRO 3000WXシリーズと比較すると、コア数は変わらないが30万円以上上昇している。円安の影響も強いと考えられるが、最大の要因はHEDT向けCPU市場においてAMDは独走態勢であるためではないかと筆者は考えている。

2020年に出たZen 2世代のRyzen Threadripper PRO 3000WXシリーズ(左)と、Zen 3世代のRyzen Threadripper PRO 5000WXシリーズ(右)のラインナップ。24C48Tの5960WXというモデルが追加された
今回筆者は幸運にもRyzen Threadripper PRO 5995WXをテストする機会に恵まれた。安定度・時間&機材の制約といった様々な困難に遭遇したため検証は非常に難航したが、メインストリームCPUと比較してどの程度“強い”のか、さまざまなテストを通じて検証していきたい。

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