8コア/16スレッドのAMD「Ryzen 7 5700G」を搭載
11万円台と高コスパ! コンパクトでありながらテレワークなどに最適なスリム型デスクトップPC「mouse SL8」をレビュー
定番ベンチマークで実力チェック! mouse SL8の性能はどのくらい?
続いて性能面を見ていこう。小型PCではいくら高性能なCPUを搭載しても、大型CPUクーラーが搭載できないことから熱に負け、その真価を発揮できない場合も少なくない。そのため、CPU単体性能、PCの総合性能、ストレージ性能などを定番ベンチマークソフトでチェックしてみよう。
mouse SL8が搭載しているのは、8コア/16スレッドのRyzen 7 5700G。Zen3 アーキテクチャーを採用するもので、グラフィック機能を内蔵したAPUとしては最上位モデルだ。
まずはCPU性能から。ここではCPUの最大性能を知るため、全コアに高負荷をかけられる「CINEBENCH R23」を採用。このベンチマークソフトはCGレンダリング速度からCPU性能を測ってくれるもので、結果を独自スコアとなる「pts」という単位の数字で教えてくれる。このスコアが高ければ高いほど、高性能なCPUとなる。
なお、テストは全コア使用するマルチコアと、1つだけ使用するシングルコアの2種類あるが、そのどちらも試している。
結果は見ての通り。熱による性能低下はないようで、手元の過去データと比較してみても遜色なく、Ryzen 7 5700Gらしいスコアとなっていた。スリム型デスクトップPCでも、しっかりと性能が出せているのは間違いない。
続いて、PCの総合性能を「PCMark 10」を使って調べてみよう。PCMark 10はCINEBENCH R23と違い、CPUをフルに活用するようなものではなく、ブラウザーやオフィスソフトの利用など、より一般的な用途での性能テストとなる。そのため、CPUだけでなくストレージやメモリー、ビデオカードなどもスコアに影響してくる。
スコアは総合だけでなく、アプリの起動時間やブラウザーの性能を見る「Essentials」、オフィスソフトの速度を見る「Productivity」、3Dグラフィックや動画・写真編集を行なう「Digital Content Creation」という3つのサブスコアにも注目だ。
総合スコアは6163とそこまで高くないものの、EssentialsとProductivityが10000を超えており、一般用途においてかなり快適な動作が期待できるものとなっていた。
Digital Content Creationのスコアが5954と低めなのは、このテストではグラフィック性能が大きく影響するためだ。mouse SL8の標準構成はメモリーが8GB×1枚のシングルチャネルとなっており、メモリー帯域が足りないため、グラフィック性能をフルに発揮できていない。そのため、Digital Content Creationのスコアがやや低めとなってしまったようだ。
3Dグラフィック性能がどのくらいなのか少々気になったので、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」を試してみよう。これは、今も人気の高いMMORPGのデータを使ったもので、比較的軽めなベンチマークテストとなる。
設定は、解像度を「1920×1080」ドット、画質を「標準品質(デスクトップPC)」、画面を「フルスクリーン」表示で試している。
スコアはもちろんだが評価も「設定変更を推奨」と低く、ゲームのプレイは困難。解像度をさらに落とさなければ、まともに動作しない状況だ。とはいえ、解像度を落としてしまうとグラフィックの粗が目についてしまい、素直に楽しめないだろう。
最後はストレージの速度。「CrystalDiskMark」を使い、1GiBのデータを読み書きしたときの速度(デフォルト設定)を調べてみた。
NVMe対応のSSDとしてはどちらかといえば低速。といっても、SATA接続のように550MB/秒あたりで頭打ちになることはないので、体感上、速度面で不満はない。
もちろん、より高速なSSDと比べてしまうと数値的には見劣りするが、数GB単位の大容量ファイルをコピーするといった場合でなければ、その違いを感じることはないだろう。
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