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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第663回

Hopper GH100 GPUは第4世代NVLinkを18本搭載 NVIDIA GPUロードマップ

2022年04月18日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII

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Grace CPUとGrace Hopperは
どちらも2023年前半に出荷開始

 最後に、GPUではなくCPUの話になるが、Graceの話をしよう。といっても、現状情報はごくわずかである。まずはGrace CPUであるが、パッケージ1つあたり72コアで、メモリーはLPDDR5x。転送速度は不明ながら、このGraceの構成で合計1TB/秒の帯域というからには、8chで500GB/秒、chあたり64bitと考えると信号速度は8Gbpsという計算になる。

 ただこの場合容量は全部で32~64GBにしかならない。もちろんコントロール用で、ここで大きな処理を行なわないならギリギリいけるのかもしれないが、いくらなんでも少なすぎる気がする。

 実は裏面にもLPDDR5が実装されているとすれば、容量64~128GBくらいで信号速度は4Gbpsとなるが、この速度ならなにもLPDDR5xを使う必要はないわけで、やはり片面実装と考えるべきだろうか。だとすると、メモリー容量が異様に少ない気がするのだが、このLPDDR5xはいわば3次キャッシュで、この外に大容量のDDR5 DIMMがつながる格好なのかもしれない。

普通に考えると、この外に大容量のDDR5がつながると思いたい

 アーキテクチャーはArmv9という説明しかない。おそらくSVE2を実装していると思われるが、このあたりも不明確だ。ちなみに2つのパッケージ+LPDDR5xを全部あわせて500Wに収まるとしている。トータル144コアということを考えれば、十分省電力な部類だろう。

 またGrace CPUにGH100を組み合わせたGrace Hopperという製品も予定されている。こちらGraceとHopperの間をNVLink-C2Cというオンチップ用インターコネクトで接続する形態となっている。

Grace Hopperは消費電力がすごそうである。ざっくり考えてボード1枚で1000W弱だろうか

 Grace Hopperをそのまま納入するのか、それともGrace CPUとH100を別々に組み合わせるのかは不明だが、スイスのCSCS(スイス国立コンピューティングセンター)がこのGraceとH100をベースにしたAlpsというシステムを導入することを明らかにしている。このGrace CPU、およびGrace Hopperはどちらも2023年前半に出荷開始を予定しているそうだ。

Alpsは最終的には2023年に運用開始を目指しているが、何フェーズかに分かれており、第1フェーズではEPYC 7742×2のユニットを1024ノードつなげたものが2020年11月に運用を開始している。そういう意味では、x86とArm、NVIDIA GPUのHybrid HPC Systemになる予定である

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