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石川温のPCスマホニュース解説 第136回

スマホの対応周波数、なぜ違う?

2022年04月12日 16時00分更新

文● 石川温

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日本と韓国では対応すべき周波数の数が違う

 有識者会議で、総務省が提出した資料には、韓国とアメリカで売られているスマートフォンが、キャリアの周波数帯にどのように対応しているかという内容のものがあった。

 韓国で売られているGalaxy Z Flip 5Gなどは、韓国のキャリアであるSKテレコム、KT、LG Uプラスが提供するすべてのバンドに対応しているのだった。

 総務省ならびに有識者の先生方は韓国を理想として、日本でも発売されているスマートフォンをすべてのキャリアの周波数帯に対応させようとしているようだ。

 しかし総務省が提出した資料を見ると、韓国では4Gに関しては5つのバンド、5Gに関しては2つのバンドしか存在していない。つまりメーカーは7つのバンドに対応していればいいということになる。

 一方、日本の場合は4Gで9つのバンド、5Gで5つのバンドが存在する。つまり日本では14のバンドに対応しないことには、4つのキャリアが持つすべてのバンドに対応できないというわけだ。

 さすがに7と14では対応すべき周波数の数に違いがありすぎる。14のバンドを持つ国が7つの国を理想とするのはあまりに現実離れと言わざるを得ない。

 そもそもこの問題は、総務省が後先考えずにキャリアに周波数を割り当ててきたしっぺ返しとも言えそうだ。

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