実際に組んではじめてわかることがある
Chopin Proをはじめ、レシピを構成するパーツのポイントの特徴を把握したあとは、実際に組んでいこう。まずは、各種パーツをマザーボードに取り付ける。
Chopin Proは170mm四方のMini-ITXマザーボードがキッチリ収まる無駄のない内部デザインになっているため、マザーボードの取り付けには若干コツがある。通常だと、リアインターフェース側を下に斜めにPCケースに挿し込んでいくが、それだとフロントインターフェースのケーブルが干渉して、やや入れづらい。
そこでChopin Proでは、フロントの僅かな空間を利用し、まずメモリースロット側を先に挿入すると、スムーズに取り付けられるようになる。
しかし今回組み合わせたB660GTNでは、Chopin Proに取り付けようと挿し込むと、リアインターフェースカバーの収まりがどうにも悪く、何かが干渉していた。手持ちのほかのMini-ITXマザーボードはChopin Proにスムーズに取り付けできた。もちろん、逆にほかのPCケースにはB660GTNを取り付けできているので、Chopin ProとB660GTNの相性が悪いということに。
各部を確認していくと、Chopin ProのIOパネル側スタンドオフはフレームと一体になっている山なり形状で、一般的なスタンドオフよりも大きい。ここが、B660GTN裏面のIOパネル固定部と干渉してしまっていた。
無数の組み合わせがあるPC自作おなじみの相性問題ではあるが、B660GTNと同じスペックかつ、同価格帯のMini-ITXマザーボードはない。もちろん、Chopin Proの変更も避けたいところ。「ちょっとした加工で自分が使いたいパーツが使えるようになるなら、当然加工するでしょ!」という、近頃はすっかり鳴りを潜めたPC自作魂を刺激され、B660GTNのIOパネル固定部を折り曲げて、干渉を避けるようにした。
物理的に加工してしまうため、メーカー保証は一切受けられなくなるので、加工前にしっかりとロードテストなどを行なう必要もあるので、不安なひとは素直にスペックを妥協して次点のASRock「B660M-ITX/ac」か、7000円ほどコストアップするが、スペック文句なしのASRock「H670M-ITX/ax」を狙うのが正解だろう。でも、加工はめちゃ楽しい! これこそ、好みのパーツとスペックで組めるPC自作の醍醐味だ。
相性問題を回避して組み立て続行
予想外の相性問題を回避して、各種パーツを取り付けたB660GTNをChopin Proに取り付けだ。加工が影響して、マザーボードはIOパネル側を先に挿し込まないとうまく入らなくなったので、フロントインターフェースのケーブルをなるべく逃がす必要があったが、問題なく収まった。
あとは、マザーボードを固定して、各種ケーブルの配線だ。Chopin ProはフロントUSBケーブルが長めだが、タイラップで適度にまとめて、PCIeスロット部に収めるのがおすすめだ。