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日常、ビジネスワークスに最適な小型PCをガチで組んでみた

2022年04月17日 13時00分更新

文● 藤田 忠 写真●藤田 忠 編集●北村/ASCII

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Core i3搭載コンパクトPCを静音運用

 相性問題の解決もあり、完成のよろこびもひとしおのCore i3-12100搭載のコンパクトPC。ここからは、その実力をチェックしていこう。

 液晶ディスプレーの横など、目の前に設置することの多いコンパクトPCは静音性が大事だ。ここでは静かにCore i3-12100のパフォーマンスを、しっかりと引き出していこう。

 Core i3-12100に付属するインテルの新型CPUクーラー「Laminar RM1」は、Core i5-12400にも付属するだけあって、その冷却性能に不安はない。問題はそのファン動作音になる。まずはファン回転数50%から100%までの騒音値を10%刻みで計測。静かに運用できるファン回転数をチェックした。計測は、Chopin Proは横置きに設置し、メッシュパネルから30cm上の位置で行なっている。

新型のLaminar RM1。形状はこれまでと同じで、四方にエアフローを送り、VRMヒートシンクやメモリー、M.2ヒートシンクを冷やせる

ファン回転数はUEFI BIOSから設定している

 Laminar RM1の最大回転数は3150rpm(±5%)になるため、騒音値も48.2dBAを記録している。ファンがメッシュパネルに近いため、どうしても風切り音が増加する傾向にあるが、60%台なら40dBA以下を維持している。個人差もあるが、65%程度の回転数なら、目の前にPCがあっても、そこまで気にならなかった。

暗騒音は34.9dBA

Core i3のパフォーマンスをチェックする

 続いて、ファン回転数を65%に固定した状態で、CPUがフルロードされる「CINEBENCH R23」をはじめ、「Microsoft 365(Office 365)」、「Adobe Lightroom Classic」、「Adobe Photoshop」といったアプリケーション実際に利用して、パフォーマンスを計測する「UL Procyon」を実行している。

B660GTNのCPUパワーリミットは、デフォルトでPL1、PL2ともに4096Wに設定されている

Core i3-12100は全コア負荷時に4090MHzで動作していた

 CINEBENCH R23(デフォルト)で実行するとマルチコアが8420、シングルコアが1673と優秀なスコアになっている。とは言え、比較がないとわかりづらいので、第10世代Coreで6コア/12スレッドのCore i5-10400を搭載したPCの結果を過去の計測結果から抜き出すと、スコアはマルチコア7600台、シングルコア1100台だった。環境が異なるので横並びの比較はできないが、その優秀さはわかるだろう。もちろん、計測実行中にサーマルスロットリングが発生することもなく、CPU温度は最大でも91度に抑え込めている。

CINEBENCH R23の結果

 UL Procyonの「Office Productivity Benchmark」、「Photo Editing Benchmark」を実行していこう。CINEBENCH R23と同じく優秀と言えるスコアで、Office Productivity Benchmarkでは5938スコアを記録している。文書、表計算からプレゼン資料の作成まで不満を感じることなく行なえるだろう。Adobe Lightroom ClassicとAdobe Photoshopを使ったRAW現像や編集も5484スコアーと、4コア/8スレッドのCore i3としては十分に高いスコアになっている。

Office Productivity Benchmarkの結果

Photo Editing Benchmarkの結果

Laminar RM1で静かにしっかりと冷却できる

 ファン回転数を65%、2030rpm前後に設定することで、騒音値を38.3dBAに抑えた本レシピ。CINEBENCH R23実行時はさすがに90度台に達したが、CPUがフルロードされる用途は少ないので問題ないだろう。当然、実作業となるMicrosoft 365(Office 365)や、RAW現像や写真編集時は、CPUフルロード時よりもCPU温度は大きくダウン。70度台と不安のない温度になっていた。

室温は22度

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