広島県が挑むユニコーン企業創出、「ひろしまユニコーン10」プロジェクトがスタート
成長フェーズにあわせ10のサポートを実施
広島県は、スタートアップ企業の支援を強化する「ひろしまユニコーン10」プロジェクトを、2022年3月16日からスタートした。広島県から、時価総額10億ドル以上へと急成長するユニコーン企業を、10年間で10社の創出を目指すもので、広島県では、成長フェーズにあわせて10件の支援メニューを用意。総額で100億円規模の支援を行うことになる。
広島県の湯﨑英彦知事は、「広島県から、世界に羽ばたくユニコーン企業を生み出したい。急成長するユニコーン企業の存在は、産業に刺激を与え、新たな価値を生み出し、企業や人材をひきつける効果がある。その刺激が次の挑戦への着火剤となり、イノベーションエコシステムが完成する。世界中からこのプロジェクトに参加してもらい、新しいことに挑戦する環境、挑戦することが当たり前という土壌や文化を広島県に作りたい」と意欲をみせた。
「ひろしまユニコーン10」プロジェクトの対象となるのは、創業年数や事業分野、上場/未上場にはこだわらず、スタートアップ企業のほか、大企業に多くみられる新事業のカーブアウト、地方に多いアトツギベンチャーなども対象になる。
広島県が提供するサポートメニューは、ビジネス環境を整えるための5つの支援、広島県が新たな成長産業の柱に位置づける2つの分野への支援、世界に向けて成長するための3つの支援の合計10件の支援メニューで構成する。
ビジネス環境を整える支援では、交流拠点の「イノベーション・ハブ・ひろしまCamps」をはじめとして、延べ5000人の県内外企業や人材が集積している環境を生かした「パートナー探しをアシスト!」、ひろしまサンドボックスの経験をもとに、プロダクトリリースから社会実装に至るフェーズにおいて、広島県をまるごと実証フィールドとして活用する「実証フィールドをアシスト!」、実証フィールドの提供に加えて、創業前後のアイデア段階に至る検証フェーズを支援し、専門家によるサポートや実証にかかる経費の支援などを行う「スモールスタートをアシスト!」、企業のフェーズに応じたアクセラレーションや高度人材育成、スパコンのクラウド利用環境の提供、ブランディングなどのメニューを提供する「さらなる急成長をサポート!」、ピッチコンテストなどの発信機会を提供し、首都圏のVC(ベンチャーキャピタル)などに向けた発信を支援する「資金獲得に向けた発信をアシスト!」などを用意している。