【2022年提出】確定申告の簡単なやり方

2022年03月10日 09時00分更新

松下典子　編集●飯島恵里子／ASCII

第2章確定申告準備編：必要な書類を集めよう

　確定申告で作成するのは、日々の収支を記録した帳簿、1年間の収支を集計した青色申告決算書（白色の場合は収支内訳書）、確定申告書の3つ。やよいの青色申告／白色申告オンラインでは、収入と支出を入力すれば、これらの必要書類は自動的に作ってくれるので、まず収入や支出のわかる明細書やレシートを集めて、種類と月別にざっくり分類しておきましょう。

　なお、社会保険料や住民税、医療費などは経費ではなく、控除として確定申告書の作成時に使うので、これらの支払い明細書などはほかのレシート類とは別にしておきます。

第3章確定申告帳簿作成編：収入と支出を入力

　確定申告の作業でもっとも時間がかかるのが帳簿の作成です。手書きはもちろん、表計算ソフトをなど使うにしても、日付や取引の内容、金額をひとつひとつ入力していくのは大変。入力ミスを防ぐためにも専用のソフトを使うのがおすすめです。

　やよいの青色申告／白色申告オンラインは、銀行口座やクレジットカードの明細、スキャナーで読み取った紙のレシートデータを取り込んで自動的に帳簿を作成する「スマート取引取込」機能を備えており、面倒な記帳作業を自動化できます。例えば、報酬の振込先や公共料金の引き落としに指定している銀行口座と連携すると、自動的に売上や水道光熱費などの入出金明細が取り込めるので、日付や金額の入力ミスが起こりません。

スマホアプリを使えば、移動中などすきま時間に日々の取引を入力できる

レシートを「弥生レシート取込アプリ」で撮影すると、取引日や取引先、金額が自動で入力できる

　紙のレシートや領収書は、ドキュメントスキャナー「ScanSnap」でまとめてスキャンするか、またはスマホアプリ「弥生レシート取込」を使って取り込めば簡単。どちらも電子帳簿保存法のスキャナ保存制度に対応しているので、所定の要件を満たせばスキャン後のレシート（紙証憑）を破棄できます。

　なお、弥生では電子帳簿保存法に対応し、証憑をクラウドで安全に保存・管理できる新サービスを2022年春頃にリリースする予定です（詳しくはこちらhttps://www.yayoi-kk.co.jp/lawinfo/denshichobo/index.html）。

　手入力する場合は、「かんたん取引入力」画面から入力します。何を入力すればいいのかよくわからないときは「？」マークをポイントするとヘルプで教えてくれます。毎月決まった支払いなどは「同じ取引を続けて登録」にチェックを付けておくと、日付だけ変更して効率よく入力できます。また、あとで入力もれや間違いに気が付いたときは、いつでも追加や修正が可能です。

「？」マークでポップヘルプを表示

●経費にあたらない支出に注意！
　社会保険料や個人で加入している保険や共済、住民税の支払いは、経費にはあたりませんが控除の対象になります。控除は確定申告書の作成時に入力するので、金額のわかる明細書や証明書を準備しておきます。
　病院での診察や治療で支払った医療費や薬代も一定額を超えると医療費控除が受けられるので、レシートや支払明細書をまとめて集計しておきましょう。なお、コロナ対策の給付金や助成金は、売上ではなく雑収入として仕訳します。

・医療費
1年間にかかった医療費が10万円を超えると医療費控除、または特定の一般用医薬品などの購入費が1万2000円を超えるとセルフメディケーション税制による控除が受けられる。

・減価償却
購入額が10万円以上の設備や機械などの固定資産は、使用期間に応じて分割して減価償却費として計上する。資産によって分割年数は異なる。

・住民税、ふるさと納税など
国や地方自治体への寄付（ふるさと納税）や認定NPOなどへの寄附金は控除の対象に。寄附受領証明書等を入手しておこう。

・各種保険料
健康保険、国民年金、厚生年金などは社会保険料控除、加入している民間の生命保険や個人年金は保険料控除、災害で支払われる損害保険や共済等は地震保険料控除が適用される。

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