横浜を地盤とし、携帯電話/スマートフォンに強い家電量販店として存在感を高めるノジマからは、情報ソリューショングループの高野太郎さんにノートPCを、同じく大塚晃樹さんにWi-Fiルーターとテレワーク製品を、モバイルソリューション推進部の田丸耕平さんにスマートフォンを評価してもらいました。
テレワーク向けの機能が充実したLAVIE Pro Mobile
高野さんが激オシするのは、14インチ未満ノートPCでは富士通クライアントコンピューティングの「LIFEBOOK UH」、NECパーソナルコンピュータの「LAVIE Pro Mobile」、14インチ未満ノートPCではデル・テクノロジーズの「Inspiron 15」とNECパーソナルコンピュータの「LAVIE N」、Chromebookではレノボ・ジャパンの「Lenovo IdeaPad Duet Chromebook」です。
LIFEBOOK UHは、この部門で各社からの評価を最も集めた部門賞受賞製品で、「世界最軽量」という強烈なキャッチコピーを持つ、13.3インチのモバイルノートPCです。軽くてもしっかりした堅牢性と、高い性能、豊富なコネクターを備えています。
CPUはCore 7-1165G7プロセッサー、もしくはRyzen 7 5700Uモバイル・プロセッサー。メモリーは8GB/16GB、ストレージは256/512GB SSD(PCIe)。小さく軽い筐体にも関わらず、USBやHDMIポートが豊富で有線LANポートも備えています。
「一番軽いモデルは634gしかないので、カバンに入れても気がつかないほどです」(高野さん)
LAVIE Pro Mobileは、13.3インチのモバイルノートPC。「プレミアムモバイルノート」を謳い、質感や仕様の細部までこだわりを感じさせる、パワフルでありながら上質な存在感が特徴です。昨今のテレワーク需要を捉え、オンライン会議で重宝するノイズキャンセリングなどの機能が充実しています。
「ヘッドセットを使わなくても発話者の声が聞き取りやすく、こちらの声もノイズを抑えて相手に届きやすくする、ミーティング機能を標準で搭載しています。タイピング音を抑える静音キーボード・テンキーも搭載しており、打鍵の強い人でも作業中に周囲に迷惑をかけません。テレワーク機能が豊富でこの時代にマッチした1台です」(高野さん)
15.6インチのInspiron 15は、CPUが異なる3モデルを用意。いずれも10万円を切るコストパフォーマンスに優れた製品となっています。キーボードにはテンキーを装備し、タッチパッドも広く余裕を持った作り。リフトヒンジにより、画面を開くとキーボードの奥が持ち上がってゆるい傾斜が付き、キー入力しやすくなります。
スマートフォンとパソコンの連携アプリ「Dell Mobile Connect」を標準で利用でき、パソコンのマイクとスピーカーを使ってスマホの通話が可能。パソコンのキーボードでスマホのメールを打ち込んだり、スマホに保存している写真や動画をパソコンに取り込んで利用したりするのも簡単です。
「国内メーカーのノートPCは最初から様々なアプリケーションやユーティリティが備わっていて、それが便利な半面、まったく使わない人には無駄なリソース消費になっています。Inspiron 15は、余計なものを削ぎ落としたシンプルなノートPCが欲しい人にオススメです」(高野さん)
LAVIE Nは、液晶画面が360度回転するコンバーチブルタイプの2-in-1 PCです。14インチの「LAVIE N14」、15インチの「LAVIE N15」、そして11.6インチの「LAVIE N11」の3モデルで展開。LAVIE N14、LAVIE N15ともに、CPUはCore i7-1165G7プロセッサー、メモリー8GB、512GBのSSD(PCIe)と高い性能を確保したモデルも用意しています。
LAVIE Pro Mobileと同様のミーティング機能を搭載し、話者の声を明瞭にしたり、周囲の雑音を低減したりする快適なオンライン会議が可能です。
「14インチと15インチの見やすい大きな画面は、自宅・外出先を問わず、どこでもPCを使いたい人にオススメです」(高野さん)
Chromebookに関して、高野さんの激オシはレノボの「Lenovo IdeaPad Duet Chromebook」。Chromebook部門では量販各社からの最高得点を得た製品です。
Lenovo IdeaPad Duet Chromebookは、タブレットとしてもノートPCとしても利用できる2-in-1モデルとして人気のモデル。13.3インチの有機ELディスプレーを採用し、画面解像度は1920×1080ドット。重量は約700gなので、カバンに入れてどこにでも持ち歩けます。
Snapdragon 7c Gen 2、メモリーは4GB/8GB、ストレージは128GB/256MB eMMC。前面に500万画素、背面に800万画素のカメラを搭載。USB Type-Cコネクターを2基備え、拡張性もバッチリ。スタイラスペンが標準で付属し、専用ホルダーに収納して持ち運べます。
「A4用紙同等のコンパクトサイズ。書類やノートなどと一緒にカバンで持ち運びしやすいモデルです」(高野さん)
ASUSの「Chromebook Flip」も高野さんが評価したChromebookです。Chromebook Flipは、液晶画面がぐるっと360度回転するフリップ型(コンバーチブル型)の2-in-1ノートPC。15.6インチが2モデル、14インチが4モデル、12インチが1モデルの合計7モデルを用意。幅広いラインアップから、用途に応じて必要な性能や画面サイズを柔軟に選択できます。
12インチのChromebook Flip CM3(CM3200)は、画面が縦方向に広い3:2のアスペクト比を採用したユニークな製品で、文書ファイルなどが閲覧しやすくなっています。15.6インチのChromebook Flip CM5(CM5500)はパワフルなゲーミング仕様で、CPUにRyzen 5 3500Cプロセッサーを搭載し、LEDが光るイルミネートキーボードを採用しています。
「タッチパネル画面が360度回転し、タブレットとしても利用できるChromebookです。たくさんのラインアップから、自分の使い方に合ったモデルが選べます」(高野さん)
α譲りの高度なカメラ機能が魅力のXperia 5 III
スマートフォンを担当する田丸耕平さんは、ハイエンドスマホ部門でソニーの「Xperia 5 III」を激オシとし、同じくソニーの「Xperia 1 III」と、アップルの「iPhone 13 Pro / iPhone 13 Pro Max」を次点にしています。
Xperia 5 IIIは、フラグシップのXperia 1 IIIよりもスリムでコンパクトなハイエンドモデル。本体が小さい分、画面サイズも6.1インチと小さくなりますが、女性でも片手でしっかりホールドできるサイズ感なので、最近のハイエンドスマホは大きすぎると感じているユーザーには魅力的な選択肢です。
高性能カメラ「α」シリーズで培ったカメラ技術がふんだんに盛り込まれているのが特徴。トリプルレンズのうちの1基は光学ズーム機構を備えた可変式望遠レンズで、70mmと105mmの2つの焦点距離をカバーします。また、光学式手ブレ補正も搭載。
「αの性能を引き継いだXperia 1 IIIと同等クラスのカメラ(3D iTOFセンサー除く)で、カメラ性能重視のユーザーにオススメです。また、ゲームエクスペリエンスも充実しており、L-γレイザー(Low Gamma raiser)搭載で暗いところも明るく表示できます」(田丸さん)
Xperia 1 IIIは、Xperiaの頂点と呼ぶに相応しい美しいデザインと高い性能を持ったモデルです。6.5インチでアスペクト比21:9の縦に長い有機ELディスプレーは、4K HDRの解像度と120Hzのリフレッシュレートで動画撮影やゲームも楽しめます。2つのアプリを同時に表示できるので、動画とSNS、地図とウェブサイトを同時に表示するといった使い方も可能です。
野心的な価格に見合った高い仕様の中でも見逃せないのが、最高級のカメラ機能。特にXperia 5 IIIには搭載しない3DiTOFセンサーを備えていることが特筆に値します。被写体との距離をレーザーで高速に計測するセンサーで、動く被写体に正確にピントを合わせ続けることができます。また、カメラ用の物理シャッターボタンが本体側面に設けられており、長押しでカメラが起動するのでシャッターチャンスに強いのも魅力です。
「Xperiaの全てが凝縮されたハイスペックモデルです。3DiTOFセンサー搭載で被写体までの距離を瞬時に測定し、高速・高精度AFを実現しています。もちろん、ワイヤレス充電にも対応しています」(田丸さん)
iPhone 13 Pro / iPhone 13 Pro Maxは、120Hz駆動のProMotion搭載SuperRetinaXDRディスプレー採用のiPhoneのフラグシップモデルです。ProとPro Maxのおもな違いは画面サイズと解像度、本体質量で、Proが6.1インチで2532×1170ドット、203g。Pro Maxが6.7インチで2778×1284ドット、238gとなっています。
以前のiPhone 12 Proから大きく進化したのはカメラ機能で、特に動画撮影は被写体深度を浅くし、背景をボカシて奥行きを出すシネマティックモード(1080p、30fps)が利用できます。1080pでスローモーションビデオを撮影したり、4K動画の撮影中に800万画素の静止画を撮影したりといったことも可能です。
「バージョンアップしたトリプルカメラによる、シネマティックモードの動画撮影に驚かされます。またステンレス製の筐体、洗練されたデザインがとにかくカッコ良いです。所有しているだけで気品が上がるような特別感があります」(田丸さん)
コスパに優れたXperia 10 IIIとXperia Ace II
電池持ちの良いAQUOS sense5G
田丸さんのハイバリュースマホ部門の激オシは、部門賞を受賞したソニーの「Xperia 10 III」。次点がシャープの「AQUOS sense5G」と、ソニーの「Xperia Ace II」です。
Xperia 10 IIIは、5Gに対応し、4500mAhの大容量バッテリーを搭載した6インチのミッドレンジモデル。Xperia 1 IIIと同じアスペクト比21:9の縦長の有機ELディスプレーで、最大3ウィンドウの同時表示が可能。背面にトリプルレンズカメラを備え、秒間最大10コマの連写やペットの自動認識、逆光でも失敗しないオートHDRなどの便利機能が満載です。なお、5GやeSIMに対応した「Xperia 10 III Lite」もリリースされています。
「カメラ性能を中心に、ミドルレンジ内では最もコストパフォーマンスに優れた端末だと評価しています。Xperiaのネームバリューもあり、同価格帯内ではユーザーの支持する声が多いです」(田丸さん)
シャープの「AQUOS sense5G」は爽やかなパステルカラーが印象的な5G対応5.8インチのミッドレンジモデル。省電力性に優れたIGZOパネルを採用し、4570mAhの大容量バッテリーと相まって、最大1週間の長時間駆動を実現しています。5Gを利用した連続ビデオ通話でも最大6時間の接続が可能です。
Snapdragon 690 5G mobile platform、メモリー4GB、ストレージは64GB。カメラはインがシングル、アウトがトリプル。いつものカフェなど設定した場所にいるときだけテザリングを自動でオンにして、PCなどをインターネットに接続できる「テザリングオート」機能や、画面を録画する「スクリーンレコーダー」など、独自アプリが豊富です。また、お風呂防水に対応し、MIL準拠の耐衝撃性能も備え、さまざまな生活シーンにおいて気軽に使用できます。
「バッテリー持ちに優れたミドルレンジです。メーカー独自アプリが使いやすく、特に電子マネーのクイックスタートなが人気があります」(田丸さん)
ソニーの「Xperia Ace II」は小型の5.5インチ液晶を採用するエントリー向け4Gモデル。「シンプルで長持ち」をコンセプトに開発されており、防水防塵で高い堅牢性、抗菌カバー、指紋認証やオサイフケータイ機能搭載など、基本性能を重視した安心感のある1台。文字やアイコンを大きく表示して誤操作しづらくする「かんたんホーム」モードを搭載。SoCはMediaTekのHelio P35、メモリーは4GB、ストレージは64GB、バッテリーは4500mAhとなっています。 「最高のコストパフォーマンス機種です。MNPで0円。同シリーズ、メインブランドでこの価格帯は初。スマホの利用が初めての人にも人気があります」(田丸さん)
テレワークに適したWi-Fiルーターとヘッドセット
情報機器担当の大塚晃樹さんは、Wi-Fiルーター部門でバッファローの「WSR-5400AX6S」を激オシ。また、TP-Linkの「Archer AX73 AX5400」もオススメしています。テレワーク部門では、オーディオテクニカの「ATH-102USB」を激オシにチョイスしました。
WSR-5400AX6Sは、Wi-Fi 6対応のプレミアムモデル。大容量・多台数同時接続に強く、5GHz帯で最大4803Mbps、2.4GHz帯で最大573Mbpsの高速性能を誇ります。スマートフォンなど端末の待受時間を制御して、バッテリーを節約する「TWT(Target Wake Time)」に対応しています。メッシュネットワーク規格「Wi-Fi EasyMesh」にも準拠。
「国内で初めてEasyMeshを搭載したWi-Fi 6対応ルーターです。高速なだけでなく、自宅が広い・接続する機器が多い家庭にも提案できるスペックと、コストパフォーマンスが魅力的。さらにカスペルスキーも入っており、セキュリティー面も安心です。Wi-Fiルーターはこれを買っておけば間違いなしというオススメ製品です」(大塚さん)
Wi-Fi 6対応ルーターの中ではArcher AX73も注目株。Wi-Fi速度は5GHz帯で最大4804Mbps、2.4GHz帯で最大574Mbps。IPv6 IPoE(IPv4 over IPv6)に対応し、v6プラス・OCNバーチャルコネクト・DS-Liteなどを利用して高速なインターネット接続を実現します。6本の外部アンテナとビームフォーミング、さらにOneMesh対応により、中継機を用意することで広い範囲をカバーできます。USB 3.0ポートにストレージ機器を外付けすることで簡易NASとしても利用可能。ウロコのような独特のデザインの筐体も魅力的です。
「IPv4 over IPv6を含む、IPv6に対応したハイスペックなWi-Fiルーターです。アプリで一括管理ができて、設定が小難しくなりがちな外資系メーカーの中では、非常にスムーズなのが印象的です。3年保証も付いており、安心して購入できる点も高く評価しています」(大塚さん)
ATH-102USBは片耳と両耳の2つのスタイルから使いやすい方を選べる、USBヘッドセット。長時間着用していても蒸れにくいソフトイヤーパッドで、耳への負担を低減しています。マイクは周囲の雑音を抑えるノイズキャンセリング方式。ポップノイズという自分の息によるノイズも付属のウィンドスクリーンで取り除けます。音量調整やマイクミュートのON/OFFが操作できるコントローラーがコードに付いており、通話中でもPCから目をそらすことなくミュートや音量調整ができます。 「安価で購入しやすい、いわゆるスタンダートなヘッドセットですが、驚くべきは音質と使い心地で、流石はオーディオテクニカと感心させられます。会議だけでなく音楽も良い音で聴けます。ヘッドセットを初めて買うユーザーに一番オススメできる商品です」(大塚さん)
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