発見!私だけの東日本 第6回

電車で巡れる! 東日本・道の駅で地元みやげ&グルメを堪能する旅

文●栗山春香 マップ●小林美和子

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 地元の食材やみやげなどがそろい、ご当地グルメも味わえる「道の駅」。今回ご紹介する施設は、オリジナルの商品や絶景、温泉など、その土地ならではの魅力をさらに楽しめます。ちなみに「道の駅」とは、国土交通省に登録された商業施設や休憩・宿泊施設、地域振興施設などが一体となった道路施設のこと。東日本各地の魅力が詰まった道の駅を巡る旅に、いざ出発です。

 長野駅からスタート、北陸新幹線で新高岡駅に向かい在来線で雨晴(あまはらし)駅へ、あとは在来線で移動可能なコースです。道の駅は車でアクセスする方も多いと思いますが、今回ご紹介する道の駅は、駅からのバス、最寄り駅からの徒歩圏内距離なので、電車・列車移動でも利用できます。地元グルメを楽しむもよし、温泉を楽しむもよし、宿泊可能な施設もあるので、のんびり過ごしてみてください。

山菜、そば、おやき! ここでしか買えないグルメもそろう長野市「道の駅 信州新町」

 四季がはっきりしている気候のため、野菜、キノコ、フルーツなど良質な農産物を生産している長野市。善光寺をはじめとする歴史情緒あふれる史跡が多く、また市街地を離れると壮大な自然や山々、田園風景が広がります。そば(写真)、おやきなどの地元グルメが印象的ですが、実はジンギスカンや鹿肉などジビエも食べられるエリアとしても知られています。古くは昭和初期に緬羊飼育で栄え、後に食文化として定着。今では国道19号線沿いに「ジンギスカン街道」と呼ばれるほど複数の飲食店が軒を連ねています。この信州新町地区にある「道の駅 信州新町」でもジンギスカンや鹿肉ジビエをみやげで購入することができます。

長野市の道の駅ならココへ! 道の駅 信州新町

 「道の駅 信州新町」は横長の施設で、行列の絶えない食堂(そば信、元祖信州おやき)、中央に信州みやげ、民芸品、地域ゆかりの酒類、さらに食品、直売エリアがあります。長野駅前からアルピコ交通バス新町大原線に乗れば、約45分で到着します。直売エリアでは旬菜旬果の農産物をはじめ、特産品である梅や柿は道の駅信州新町の限定品が購入できます。とくに梅「竜峡小梅」は、北信随一の生産地。梅漬、梅干し(中梅・小梅)の加工品、近年では信州新町梅ワイン(写真)、梅ワインSPARKLINGなど、特産品を活かした商品開発にも力を入れています。今年は善光寺御開帳を見据え新たに「新町梅酒」を発売とネタが尽きません。また、みやげの定番として“むさしや”のマトン、ロース、辛口をはじめ独自監修によるタレ漬、地域特産のひとり娘(西山大豆)を使用した味噌味なども人気です。オンラインストアでも購入可能な商品もあるので、事前に長野市の味を予習してみるのもいいですね。

DATA
住所:長野県長野市信州新町水内4619
道の駅 信州新町
オンラインストア

展望デッキからは富山湾越しの立山連峰が望める! 高岡市・道の駅「雨晴」

 本州のほぼ中央にある富山県の北西部に位置し、市内の西側は山間地域、北東側は富山湾が広がり、自然が豊かな高岡市。「万葉集」の代表的な歌人・大伴家持が奈良時代に国守として在任していたことから、毎年10月には「高岡万葉まつり」を開催。5月に開催されている「高岡御車山祭」は、2016年にユネスコ無形文化遺産、重要有形・無形民俗文化財に登録されています。そんな伝統工芸や祭礼・歴史的建造物が数多く継承されている高岡市の特産品は、高岡銅器、高岡漆器などの工芸や、海産物などのグルメが上げられ、道の駅「雨晴」でもそれぞれを楽しめます。

高岡市の道の駅ならココへ! 道の駅「雨晴(あまはらし)」

 雨晴海岸は、万葉集に「渋谿(しぶたに)」と詠まれた岩礁多く白砂青松の景勝の地で、大伴家持もしばしば当地を訪れ、いくつもの歌を詠んでいます。道の駅正面にある「義経岩」は、源義経が奥州へ落ち延びる途中、にわか雨の晴れるのを待ったという岩で、地名「雨晴(あまはらし)」の由来となっています。施設内の「Cafe ISOMI TERRACE」オーシャンビューが自慢で、地元産の食材を盛り込んだランチのほかスイーツやドリンクを楽しめます。同じく施設内の「Souvenir Shop ARISO」(写真・下)では、銅器や漆器等を中心とした高岡のクラフト作家作品のほか、豊かな自然に育まれた農林水産加工品、伝統や文化を感じる地酒・地元銘菓・雑貨がそろっています。雨晴海岸の遥か遠景を楽しめる展望デッキ(写真・上)は24時間開放されているので、車移動の人もここで休憩を取りつつ富山湾を一望できるスポットです。

DATA
住所:富山県高岡市太田24番地74
道の駅「雨晴」

食べて・買って・温泉でのんびり滞在! 氷見市「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」

 富山県の西側、能登半島の付け根に位置する人口約4.4万人の氷見市。定置網漁で栄えた漁師町を中心に、三方を山に囲まれ、いくつもある川沿いの谷間には数多くの里山集落があります。氷見漁港の東約300mの海上にある小島「唐島(からしま)」には観音堂と弁天堂の2つの祠堂があり、ここに祭られている弁天様に海上安全と大漁を祈願するために毎年5月3日には「唐島祭」が開催されます。この唐島を一望できるのが、「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」(写真)です。

氷見市の道の駅ならココへ! 氷見漁港場外市場 ひみ番屋街(道の駅 氷見)

 氷見漁港直送の魚を使った回転寿司、氷見うどん、氷見牛、氷見カレーなど、地元でしか堪能できない料理が味わえる飲食店など、30店舗以上がずらりと並ぶ「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」。地場で獲れた鮮魚から、手の込んだ加工食品に至るまで、富山湾の海の幸を満喫できます。漁師が漁場近くの海岸線に作る作業小屋である「番屋」をイメージした外観は、どこか温かく過ごしやすい雰囲気です。タイミングが良ければ、富山湾上に浮かぶようにそびえる立山連峰を眺めながら、敷地内の足湯を楽しめます。通りの向かいには、源泉掛け流しの天然温泉「氷見温泉郷 総湯」(写真)もあり、旅の疲れを癒すには絶好のスポットです。

DATA
住所:富山県氷見市北大町25-5
氷見漁港場外市場 ひみ番屋街

豪農の館、土蔵造、納屋風建物が印象的な南砺市「道の駅福光」

 合掌造り集落で世界遺産でも知られる五箇山(ごかやま)がある、富山県南西部の南砺市。中世から近世にかけて絹織物で栄えた城端や、木彫りで知られる井波には歴史と文化が息づき、市場町として栄えた福野、椿の里の井口、 演劇と都市交流の利賀、そして棟方志功が暮らした福光などあらゆる文化に富んだ市です。地酒や干し柿、蒲焼、山菜などの南砺市特産品は 「道の駅福光」でチェックできます。

南砺市の道の駅ならココへ! 道の駅福光

 JR城端線福光駅から車で5分に位置する「道の駅福光」。地元の新鮮な地元野菜、山菜 山野草が豊富にそろう農産物直売所「いっぷく市」(写真)があります(休みは施設に準ずる)。店内で発売されている米粉パンはすべて手作り、低価格で人気の商品です。また併設されている中国紹興友好物産館では、中国紹興市との友好交流を推進し、工芸品、雑貨販売 そして飲茶も楽しめます。

DATA
住所:富山県南砺市中ノ江21
道の駅福光

地場グルメ&特産品をとことん楽しみ尽くすなら「道の駅」!

 それぞれ個性がある道の駅。それぞれ地元の特徴を生かした商品、グルメ、そして絶景や温泉などを楽しめるので、ぜひ各地の道の駅で“地元”を体験してみてはいかがでしょう?

※この記事は、「つなぐ旅~東日本~ ひがしにほんトラベルガイド」から転載しています

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