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スマートチェックインを実現するソリューションが目立ったHCJ2022

ホテルオペレーションをスマート化するOSなどが登場

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 2月15日から18日までの4日間、東京ビッグサイトにて「国際ホテル・レストラン・ショー」「フード・ケータリングショー」「厨房設備機器展」の3展示会の頭文字をとったHCJ2022が開催された。

 新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置の延長により、出展をみあわせた企業も見られたものの、来場者は昨年よりは訪れていた印象だ。

 会場では、設備や備品系など従来の出展に混じって、スマートチェックイン(フロントレス、セルフチェックイン)ソリューションが目立っていた。

 そんな中、スタートアップ企業では新しいアプローチで問題解決を図ろうとする試みも見られた。

X1Studio株式会社

 X1Studio株式会社は、ホテルオペレーションをスマート化するプラットフォームサービス「hotelOS」の展示を行なっていた。

 都市OS構想など、様々な分野で〇〇OSという今まで縦割りだったシステムを、利用者(業務担当者)が必要な機能、情報にアクセスできるよう統合した「ダッシュボード」のように機能するソリューションが出てきているが、これはそのホテル業務版となる。

 フロント業務からセルフチェックイン、ルームサービスのオーダーなど、スタッフ、宿泊者にかかわらず、その時に必要なインタフェース、メニューで操作できるというものだ。

 こちらは宿泊者が自分のスマートフォンでチェックインするという設定のUI。必要な情報を事前に入力してフロントで確認するだけなので短時間でチェックインできるとしている。

 タブレット版のUIでは、フロントのスタッフが操作する場合と、宿泊者が自分で操作する場合と複数パターンが用意されている。

 こちらは顔認証とチェックインの情報を付加したQRコードでチェックインするセルフチェックインのシステム。QRにはクーポン情報や顧客属性(禁忌や留意事項など)などきめ細かなサービスのための情報を付与することができ、スタッフの応対などに活用できるとしている。また、QRを併用するのはなりすましの防止にもなるという。

 hotelOSの目的は、目的の作業ごとにインタフェースを用意することで、行う業務や作業のためのメニューやボタンが表示される(機能にアクセスできる)ことにより、必要な操作のみが行える(=操作性の向上や作業時間の短縮)ことにある。

 それを突き詰めると、ホテルからフロントというエリアが不要になり、宿泊者自身が自分でチェックインすればフロント業務に充てていた従業員を本当に接客が必要な(人間でないと対処できない)業務に充てることもできる。

 副次的な効果としては、外国人スタッフの割合が増える中で、言語の問題でクレームになることがあり、それが離職率につながっていることもあったが、そういった問題にも一定の効果があると期待されている。

モノコトデザイン

 スタートアップブースでは、「モノコトデザイン」が、スマートキーとその操作を行なうクラウドソリューションを展示していた。

 過去の取材からのアップデートとしては、静脈認証など生体認証デバイスと連携してロック・アンロックできるソリューションなどがあり、体温のチェックと生体認証を1回の動作で行える点で効率が良いと期待されている。

 手をかざすことで、手のひらの静脈パターンにより認証される。同時に体温をチェックできるので効率化が期待できる。

 自宅や自社オフィスなどでは、体温の計測は不要であっても、スポーツジムやシェアオフィスなどでは体温チェックは最低でも欠かせないという状況はまだ続きそうで、そういったニーズに際しても行程を増やすだけでなく生体認証というチェックイン行為に体温チェックを取り込むことで効率化する点がユニークだと思った。

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