理化学研究所の研究チームは、膝関節に着けることで人間の運動を支援する軽量の「装着型アシストロボット」を開発。併せて、筋活動情報を含むセンサー信号から装着者の動作意図を推定し、適切な制御方策を選択して同ロボットを駆動させるアルゴリズムを考案した。
理化学研究所の研究チームは、膝関節に着けることで人間の運動を支援する軽量の「装着型アシストロボット」を開発。併せて、筋活動情報を含むセンサー信号から装着者の動作意図を推定し、適切な制御方策を選択して同ロボットを駆動させるアルゴリズムを考案した。 研究チームは、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の研究グループが開発した「空気圧人工筋アクチュエーター」をカーボン樹脂でできたフレームに内蔵することで、膝関節を支援する軽量(片足810グラム)の外骨格型の装着型アシストロボットを開発した。さらに、筋活動と関節運動のセンサー信号に基づいて装着者の動作意図を推定し、最適制御技術を用いて個人に合わせた適切な量で支援可能な制御則を導出できるアルゴリズムを考案した。装着者の意図の推定には「PU-ラーニング(Positive and Unlabeled Learning)」と呼ばれる機械学習手法を採用することで、紛らわしい動作が起こる状況下でも、支援の対象動作となる動作意図を精度よく推定できるようにしたという。 研究は2月7日にIEEEロボティクス・アンド・オートメーション・オン・レターズ(IEEE Robotics and Automation Letters)誌にオンライン掲載された。(中條)