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札幌の起業家と学ぶ スタートアップが知りたい知財戦略

「『スタートアップ×知財戦略』 北海道から起業に挑戦!知的財産を守るために考える1日 公開メンタリング×特許庁特別講演」

特集
STARTUP×知財戦略

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学校の部活動と地域のスポーツ、文化指導者をつなぐプラットフォーム「BUKATSU」

 3番目の登壇者の森田 敦氏は、2016年に起業し、札幌円山に一般人からトップアスリートまでサポートするコンディショニングジム「FORH BODY PERFOMANCE」を開業。元サッカー日本代表の稲本選手をはじめとする北海道を代表するアスリートをサポートするかたわら、中学校や高校へのコンディショニングの指導も行なっている。スポーツ庁の調査によると、中・高校の部活動顧問の約半数が、競技の指導経験がなく、指導力不足を感じているという。さらに労働時間が週60時間を超えて、過労死ラインを上回ることが問題となっている。令和5年から部活動を段階的に地域の導者へ移行するとしているが、自治体からは指導者が見つからない、登録上の手続きが面倒、といった声が出ている。

 そこで、学校と指導者のマッチングや部活動指導者の登録手続きを効率化するクラウドプラットフォーム「BUKATSU」を開発。指導者同士の情報交換、スケジュール管理、指導者への報酬振り込みまで、部活動の運営から指導者管理に必要な機能がひととおり揃う。自治体の利用料は年間140万円で国の補助金を活用。2021年10月にβ版をローンチし、現在は道内人口10万人未満の169の自治体への実装を進めている。

 メンターからは、「いいアイデアだけに後発が出てくる可能性が高いので、早期に参入障壁を作るべき。指導者の派遣などサービスの仕組みをビジネスモデル特許として押さえるなど、知財化を検討してみては」とアドバイスした。

株式会社FORH BODY PERFOMANCE 森田 敦氏

ブロックチェーンを利用した電子コミックのシェアサービス

 最後の登壇者は、G's ACADEMY UNIT_SAPPOROの3期生の佐藤 優氏。構築中のブロックチェーンを利用した電子書籍(マンガ)シェアサービスをプレゼンした。電子コミック市場が伸びているが、コミックサイトがなくなると購入した作品が閲覧できなくなるという不安を抱えている。また業者間の競争が激化し、マンガ家の売上がなかなか上がらないという問題がある。 この解決策として、ブロックチェーンを利用しユーザーと作家や出版社がダイレクトに作品を自由に流通できるプラットフォームの構築を提案した。

 メンターからは、「アイデアはおもしろいが、著作権の問題をどのように解決するか」、「NFTと同じ。コミックでのプラットフォーマーとしての価値をどのように作るのかが肝」、「すべての課題をクリアしようとせず、どこかひとつの課題解決から考えてみては」という意見が出た。

G's ACADEMY UNIT_SAPPOROの3期生の佐藤 優氏

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