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業務を変えるkintoneユーザー事例 第130回

大阪で開催された「CYBOZU CIRCUS 2021」のkintone活用レポート

Garoonとkintoneの両方を使いこなし究極のポータル画面を目指すアイセイ

2022年01月24日 11時00分更新

文● 柳谷智宣 編集●MOVIEW 清水

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kintoneでの業務効率化に加え、Garoonでのコミュニケーション活性化効果が高かった

 導入効果としては、Garoonは全従業員が毎日アクセスするグループウェアなので、部署間を超えたコミュニケーションに繋がったというところが大きかった。もちろん、kintoneアプリによる業務効率化もあるが、当初想定していたよりもGaroonが賑わったのがよかったそう。

 今までサイボウズOfficeのポータルを見ていた人たちがGaroonのポータルを見て、こういう表現ができるのかと知り、各部署からセミナーの動画を共有したいとか、人事総務からは社内報を見て欲しいという意見が出てきた。

「他の企業でも部署やプロジェクトに応じて使っていただいています。自治体であれば感染対策を集めたポータルを作ったり、企業だと社長メッセージをポータルで出されることもあります」(黒河氏)

 Garoonのポータルは自由度がとても高く、情シスにHTMLやCSSを書ける人がいれば、アイセイのような凝った画面が作れる。それだけでなく、標準の機能でも、リッチテキストで作ったものを埋め込むという形でも十分に表現できる。

「動的な動きを作るなら、APIの連携が必要になります。しかし、kintoneで作ったグラフを表示するとか、レコードを見せるだけなら、HTMLのiframeを埋め込むだけなので、ハードルは低いです」(嶋吉氏)

 さらに、Garoonのポータルをもっと便利に使ってもらうために、テンプレート機能もリリースされた。テンプレートをダウンロードしてHTMLの一部を差し替えるだけで、すぐに使えるのが便利だ。

 APIを使う場合も、APIに関するドキュメントや解説しているウェブサイトやYouTube動画がネット上にたくさんあるので、参考にすればさまざまな表現ができるようになるという。

「(情報収集は)個人的にはTwitterを活用しています。こんな使い方ができるよ、などとkintoneのコミュニティが賑わっています」(嶋吉氏)

 サイボウズの初心者向けセミナーを活用する手もある。「kintone スタートガイドセミナー」は全4回のがっつりとしたセミナーで、基本的な仕組みから業務分析、アプリ実装、そして組織に浸透させるまでを一通り学習できる内容となっている。

Garoon×kintone化することで部署を超えたコミュニケーションの活性化が実現した

kintoneの使い方も「データを活用するフェーズ」に

 現在、会計領域、営業支援、経営指標のダッシュボードを絶賛開発中とのこと。せっかくkintoneに集めたデータなのだから、全社員が見られる場所で表現して欲しいと、社員からも代表からも求められたという。

「去年のkintone hiveあたりくらいから、溜まったデータをいかに活用するか、というフェーズになってきていると感じています」と納得の大谷氏。

 今後の展望について「目指すのは究極の社内ポータルへの進化です。連携を強化し、全社員が欲しい情報のすべてをGaroonから発信しようと思ってます。Garoonとkintoneだけでなく、他のシステムと組み合わせることで表現の幅が凄く広がります。今後はRPAの導入も検討しているので、その人材育成もやりたいと思っています」と嶋吉氏は締めた。

アイセイが目指すのは究極の社内ポータルへの進化

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