カメラスペックは深度センサーがないだけで
Xperia 1 IIIとほぼ同じ
カメラは背面が3眼仕様で、超広角(16mm/約1220万画素/F値2.2)と広角(24mm/約1220万画素/F値1.7)、望遠(70mm・105mm/約1220万画素/F値2.3・2.8)の組み合わせ。Xperia 1 IIIとは違い、3D iToFセンサーは搭載していない。ポイントとなるのは望遠で、Xperia 1 IIIと同じく70mmと105mmの可変型ペリスコープとなっている。望遠では、70mmと105mmを光学的にズームできるわけではなく、どちらかに切り替えて使用する。
メインとなる広角は1.8μmと大きなピクセルピッチを搭載した、スマートフォンとしては大型の1/1.7型センサーを採用。ソニーの1/1.7型民生用カメラセンサーは約2000万画素というスペックなので、中央部分をクロップして使用していると思われる。
写真としては、ポスターサイズなどに印刷しないのであれば、約1200万画素で解像度としては十分。またセンサーの中央部分を使うことによって、AFエリアが拡大できるといった恩恵がある。実際AFカバー率は70%と、スマートフォンのカメラとしては広い。なにより1.8μmとピクセルピッチが大きいので、明暗差などをキャッチしやすく、ハイクオリティーな写真に仕上がる。
以下はXperia 5 IIIで撮影した作例。Xperia 5 IIIは写真撮影アプリとして、ソニーのデジカメ「αシリーズ」に近いUIを採用した「Photography Pro」(以下Photo Pro)が搭載されており、従来のカメラアプリは、Photo ProのBASICモードとして統合されている。
作例は基本的にBASICモードで撮影。被写体にカメラを向けたら露出やピントなどをマニュアルで調整せず、そのままシャッターを押している。
全体的に色の再現性が高く、自然な感じの仕上がり。カメラに詳しいユーザーなら、Photo Proのほかのモードを活用し、RAWで撮影して現像にもこだわるといった使い方をすれば、さらにハイクオリティーな仕上がりが目指せるはずだ。
別途iPhone 13 Proとの撮影比較をした動画も作成したので、チェックしてほしい。こちらは動画撮影テストもしている。Xperia 5 IIIだけでなく、Xperiaのハイエンド全般に言えることだが、日陰などやや暗めの場所での動画撮影は、そのままの設定だと暗めの設定になるので、撮影する場合は明るさ調整などをしてから、録画をスタートしたほうが良い。
【まとめ】価格とスペックのバランスはいいが
SIMフリーモデルを待つのも手だ
価格も出揃ったが、ソニー担当者の説明によると「価格とのバランスを考えたスペックや機能、性能にしている」とのこと。Xperia 1 IIIのスペックと比較すると、より買いやすいプライスと言えそうだ。
ただし個人的には「Xperia 5シリーズ」に期待するのは、価格は高めでもかまわないので、そのぶんコンパクトかつハイスペックというモデル。最近のXperiaシリーズは、SIMフリー版リリース時にキャリア版よりもスペックを強化したモデルが販売されている。Xperia 5 IIIシリーズのSIMフリー版発売は未定だが、より高スペックなモデルを狙いたいユーザーは、SIMフリー版を待つのもありかもしれない。
「Xperia 5 III」の主なスペック | |
---|---|
メーカー | ソニー |
ディスプレー | 6.1型有機EL(21:9) |
画面解像度 | 1080×2520ドット |
サイズ | 約68×157×8.2mm |
重量 | 約168g |
CPU | Snapdragon 888 |
内蔵メモリー | 8GB |
内蔵ストレージ | 128GB(外部最大1TB) |
OS | Android 11 |
カメラ | アウト:約1220万画素(標準、24mm) +約1220万画素(超広角、16mm) +約1220万画素(望遠、70~105mm) /イン:約800万画素 |
バッテリー容量 | 4500mAh |
ワイヤレス充電 | × |
防水/防塵 | ○/○ |
生体認証 | ○(指紋) |
USB端子 | Type-C |
カラバリ | フロストブラック、フロストシルバー、グリーン |
この連載の記事
-
第518回
スマホ
モトローラの縦折りスマホ最高峰「motorola razr 50 ultra」は強化されたAIが楽しい -
第517回
スマホ
安く買えて普段使いに問題なし! バランスが良いオススメのミドルレンジスマホ3選 -
第516回
スマホ
カメラやAIの性能に違いはあるのか? Xiaomi 14Tと14T Proを使い比べてみた -
第515回
スマホ
日本発売が決定した可変絞りカメラ搭載のハイエンドスマホ「nubia Z70 Ultra」速攻チェック -
第514回
スマホ
2人同時に音楽を楽しめる青春スマホ「nubia Music」に新しい可能性をを見た -
第513回
スマホ
4万円で買えるゲーミングスマホも! コスパに優れたデザインスマホ「realme 13」シリーズがアツイ! -
第513回
スマホ
100倍望遠が実用的なスマホ「vivo X200 Pro」はカメラ性能が変わらず最強だった -
第512回
スマホ
ツァイスカメラ搭載のスマホ「vivo V40」は可変色LEDライトでポートレート撮影も得意 -
第511回
スマホ
価格も性能も妥協したくない人にオススメの王道ハイエンドスマホ3選 -
第510回
スマホ
スマホは高くない! 2万円台で買えるオススメ格安エントリースマホ4選 -
第509回
スマホ
着せ替えスマホ「CMF Phone 1」はカスタマイズが楽しいが実用面での弱点もあり - この連載の一覧へ