パネルのカスタマイズは簡単。自分だけのキーボードを楽しもう
新機能のひとつであるパネルのカスタマイズを楽しむためには、別売りの「パネルデザインキット」を用意する必要がある。
キット内にオープナーが同梱されており、パネルの小さな隙間に2〜3ヵ所押し入れるように差し込むことで、パネルは簡単に取り外せる。パネルの樹脂は硬質ながら粘り感が強く、とても頑丈。無理に力をかけない限りは、破損の心配はなさそうだ。
キットにはパネルのオープナー、透明のパネル、インクジェット用紙×5と、レイアウトを事前に確かめるためのテスト用紙×2が同梱される。
事前にテスト用の用紙で最終的なデザインを確認してから、本番の印刷に移れる。好みの柄を印刷してもいいし、キートップのカラーに合わせてベタ塗り一色にしたり、2トーンカラーで仕上げるのも面白そうだ。
キットの価格は10キー無しが3080円、10キーありが3300円で、USBとハイブリッドモデル共通。換えのシート単体(インクジェット用紙×5、テスト用紙×2)でも販売され、10キー無しが2420円、10キーありが2640円だ。
複数枚のお気に入りを作っておいて、気分に応じて着せ替えを楽しむのも良いだろう。
カスタマイズ面では、キートップの高さを調整するキースペーサーセットも販売され、2mmと3mmのセット販売で2090円、単体ではそれぞれ1540円で購入できる。
長年愛用できる、キーボード界の最高峰
そのほか、ボトムケースの足を持ち上げて、角度を調整することも可能。段階の調整はできず、立てるか、寝かせるかの2択となるが、机の大きさや、作業時の姿勢に応じて調整しよう。
ハイブリッドモデルの場合、USB Type-C to USB Type-Aのケーブルが同梱される。キーボード側がUSB Type-C、デバイス側がUSB Type-Aだ。
キーボード側の端子がくの字形状になっているので、左右好きな方向にケーブルを逃すことができる。
ハイブリッドモデルのバッテリーは充電式でなく、市販の単三乾電池×2で駆動する。充電式にしても良さそうに思えるポイントだが、バッテリーを内蔵した場合、バッテリーが劣化して使えなくなれば、そのまま製品が使えなくなってしまうことになる。市販の単三乾電池で動く方が、長年の使用には適していると評価できる。本製品が、長年の愛用を想定して設計されていることの表れだろう。
打鍵感の良さや、ソフトウェア、ハードウェアを含めたカスタマイズ性、そして細やかな配慮に溢れたR3 キーボードは、キーボード界の最高峰のひとつと言える仕上がりだ。
さて、2000円や3000円でも十分品質の高いキーボードが購入できる時代に、キーボードに2万円台、3万円台というお金をかけることには、どのような意味があるだろうか。考えてみると、それは日常的に使うツールに、どこまで満足感や愛着を求めるかという問いかけに近くなってくる。
2000円や3000円でも必要な機能は持っているが、R3 キーボードにしかない、細やかな設計の丁寧さや、明らかに安価なキーボードとは異なる打鍵感、そして確かな信頼性を、生活の中に取り入れられることに、価値があるのではないだろうか。
R3 キーボードの場合は、ワイヤレス接続の便利さに加えて、外観のカスタマイズという機構を取り入れたことによって、より強い愛情を持って使える製品に進化したように思う。「欲しい!」と感じる人なら、間違いなく買って後悔しないキーボードだ。