このページの本文へ

NECと日本オラクルが協業を強化、基幹システムのクラウド移行に向け

2021年10月28日 20時10分更新

文● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日本オラクル 取締役 執行役 社長の三澤 智光氏(写真左)、NEC 執行役員 常務の吉崎 敏文氏(写真右)

 日本電気(NEC)と日本オラクルは10月28日、クラウド領域での協業を強化すると発表した。

 NECと日本オラクルの協業関係は30年以上にわたるが、今回の協業の強化は、企業や公共機関のデジタルトランスフォーメーション(DX)に不可欠な基幹システムのクラウドへの移行と最適化を実現する取り組みを加速し、サービスの拡充を図るためと両社は説明する。

 具体的には、「基幹システムのデータ基盤を『Oracle Cloud』へ移行・運用するサービスの提供」「高度なデータセキュリティと可用性を実現するアーキテクチャの構築とサービス提供」「サービスを支える人材・体制強化」の3点について、取り組んでいくこと明らかにしており、基幹システムの移行をサポートするサービスの提供や、それに関わる人材の規模の拡大などが含まれる。以下は、その詳細だ(プレスリリースより抜粋)。

1.基幹システムのデータ基盤を『Oracle Cloud』へ移行・運用するサービスの提供

 NECとオラクル・コーポレーション開発部門および日本オラクルが持つノウハウをベースに、基幹システムで使用される「Oracle Database」を「Oracle Cloud」へ安全に移行するサービス(アセスメントサービス、データベース移行サービス)を共同で開発しました。NECは、「Oracle Cloud」の移行ツールを活用し、移行の設計にかかる時間の半減、移行作業時間の3割減を可能とする、安全・安心なデータベースのクラウド移行を支援します。今後、両社で「NECマルチクラウド運用サービス」を拡充し、基幹システム向けのデータベース運用サービスの提供を行います。

2.高度なデータセキュリティと可用性を実現するアーキテクチャの構築とサービス提供

 NECのSecurity by Designの知見と、データセントリックなセキュリティに強みを持つ「Oracle Cloud」のセキュリティ機能とを融合し、クラウドデータベースの設計から運用まで強固なセキュリティを提供します。さらに、日本のクラウド環境に合わせた「Oracle Cloud Maximum Availability Architecture」を共同検証し、ハイブリッドおよびマルチリージョンでの高可用リファレンス・アーキテクチャーを日本で初めて構築しました。今後、本アーキテクチャを反映したサービスを提供していきます。

3.サービスを支える人材・体制強化

 NECは、「Oracle Cloud」の有資格者を今後2年で500名規模に拡大します。その一部は、既に知見を持つ専門人材が中心となり、Oracle Cloud CoE(Center of Excellence)として、データベースのクラウド移行から、クラウドにおけるシステム構築・運用まで、一貫したサービス提供を行います。また、20年以上にわたり基幹システムのサポートで実績がある「Joint Support Center」を日本で唯一クラウド領域へ拡大し、「Oracle Cloud」の保守対応力を強化します。

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード