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新色ピンクにさらなる強力カメラ! iPhone 13、ASCII徹底大特集 第59回

スタンダートとして完熟した「標準iPad」最高のプライスパフォーマンスを更新

2021年10月18日 12時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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最低価格は値上がりしても
十分納得できるプライスパフォーマンス

 標準iPadは、ストレージ容量の少ない方(64GB)のWi-Fiモデルで3万9800円(税込)という価格設定となっている。ストレージ容量が異なるため同じ仕様での比較はできないが、旧モデル(第8世代)のストレージ容量の少ない方(32GB)のWi-Fiモデルが登場した際には、税別で3万2800円だった。税込に換算すれば3万6080円となる。つまりエントリーモデルの価格は3000円強程度値上がりしていることになる。

 それでも、今見てきたように性能も向上し、ストレージ容量も2倍に増えているのだから、プライスパフォーマンスはむしろ高くなっていると言える。同じ64GBのWi-Fiモデルが、iPad Airでは6万9080円(税込)であることを考えても、新iPadのお買い得感は大きい。

 すでに述べたように、標準iPadには果たすべき役割があり、維持すべき仕様がある。そうした制約に、さらに低価格の維持という課題を加え、現状で考えられるなかで最高のiPadを作った結果が、この第9世代に集約されていると言っても過言ではないだろう。

 第2世代のApple PencilやMagic Keyboardへの非対応、4Kビデオ撮影ができない点など、他のiPadに比べてスペック的に劣っている部分があるのは確かだ。

 しかし、そうした保守的な仕様を維持しているがゆえに、ヘッドホンジャックを装備するなど、刺さる人には刺さる機能も備えている。そしてなによりも、iPadシリーズ中、最高のプライスパフォーマンスを更新し続けていることは間違いない。アウトプットを重視するなら、特に他のモデルに比べて見劣りすることもなく、かなり魅力的なiPadであり続けていると言えるだろう。

 

筆者紹介――柴田文彦
 自称エンジニアリングライター。大学時代にApple IIに感化され、パソコンに目覚める。在学中から月刊ASCII誌などに自作プログラムの解説記事を書き始める。就職後は、カラーレーザープリンターなどの研究、技術開発に従事。退社後は、Macを中心としたパソコンの技術解説記事や書籍を執筆するライターとして活動。近著に『6502とApple II システムROMの秘密』(ラトルズ)などがある。時折、テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士として、コンピューターや電子機器関連品の鑑定、解説を担当している。

 

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