実測の数字でも混雑時間帯の極端な速度低下が見られない
続いては、LINEMOの速度を実測してみよう。いつものSpeedtestアプリを用い、LINEMOとahamoはSIMフリー機の「OPPO Reno5 A」で、MVNOの格安SIMの代表としてIIJmio(ドコモ)はシャオミ「Redmi 9T」で測定した。機種の違いや、ahamoは5G表示が出ているなどの測定条件の差はあるものの、数十Mbps以上出ていれば、通常使うには体験上で差は感じないので、その場合は「非常に快適な回線」と捉えてほしい。
平日午前10時頃の速度
(Mbps) | 下り | 上り |
---|---|---|
LINEMO | 87.60 | 8.38 |
ahamo | 134.00 | 10.70 |
IIJmio | 36.30 | 9.74 |
平日午前はどの回線も快適。ahamoとIIJmioには速度差があるが、実際には体感上差はなく、いずれも非常に快適な回線という状態だ。
平日昼12時45分頃の速度
(Mbps) | 下り | 上り |
---|---|---|
LINEMO | 69.50 | 8.01 |
ahamo | 136.00 | 11.70 |
IIJmio | 1.46 | 15.50 |
昼休みの時間帯はMVNOの格安SIMの最大の弱点。IIJmioが速度を落としている。その点、LINEMOやahamoはびくともしない。動画配信も快適に視聴できるが、送り手のサーバーや回線の負荷も高まるため、実際には速度測定の数字のように速さを感じないこともある。
平日夕方18時頃の速度
(Mbps) | 下り | 上り |
---|---|---|
LINEMO | 33.60 | 1.74 |
ahamo | 108.50 | 10.77 |
IIJmio | 3.46 | 27.70 |
続いて夕方。18時頃は日によっては通信速度を落とす。LINEMOも速度を落としているが、快適に通信ができる範囲。上りの速度が落ちたことで、タッチに対する反応が若干遅く感じる場面もある。また、IIJmioの速度が大きく低下していることが気になるが、逆に上り速度はIIJmioがトップとなる。
月990円でこの実力はやはり相当に魅力的
従来は月1000円以下の安い回線となると混雑時間帯の速度低下などがネックになっていたが、LINEMOの実効速度で、MVNOの格安SIMも驚く月3GBで990円という金額は、少し前の常識からすれば驚異的だ。
比較されるであろうpovo2.0はその都度、通信量を購入する手間がかかるほか、楽天モバイルはエリアという大きなハンデがある。それぞれメリットもあるので、LINEMOと単純比較はできないが、手間なしに月3GBが使えればいいというのなら、LINEMOは間違いのない選択となる。
1人での利用で、付帯サービスも必要なく、とにかく安く使いたい、しかも混雑時の速度低下が少ないという希望で、ソフトバンクネットワークでも問題ないなら、LINEMOを検討してみてほしい。
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