このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

鉄板&今が旬なパーツを性能検証!! 第38回

CPUクーラーで1万円超えは避けたい人必見!

【鉄板&旬パーツ】空冷でも大丈夫? Deepcool「AS500」でRyzen 7 5800Xを冷やしてみた

2021年10月16日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

より高発熱な「CINEBENCH R23」でテスト

 続いては「CINEBENCH R23」で見ていこう。10分間のテスト中に数回CGレンダリングは完了するため、一時的に負荷が下がるが、テストを通じて負荷が高く、「OCCT:CPU」よりもCPU温度が上がりやすいテストになっている。なお、それぞれのMulti Coreの結果もまとめたので、冷却性能のパフォーマンスへの影響もチェックしていこう。

 シングルファン状態の「無限五 リビジョンB」は残念ながら、サーマルスロットリングのしきい値となる90度を超え、平均も89度と厳しい温度になっているが、同じシングルファンの「AS500」は80度台をしっかりと維持している。

 デュアルファンの「AS500 PLUS」も大きくはないがしっかりと温度を下げ、最高86.8度、平均85.2度を記録している。計測はバラック状態なので、しっかりとエアフローのあるPCケースと組み合わせる必要はあるが、「AS500 PLUS」はRyzen 7 5800Xを運用できる冷却性能を持っていると言える。

 「OCCT:CPU」実行時と同じく、動作クロックは「AS500」、「AS500 PLUS」が、わずかに高くなる傾向にあった。CPUクーラーの取り付け状態や、室温などの影響もあるが、「CINEBENCH R23」のスコアを見ると、シングルファンとデュアルファンで100前後のスコア差が出ており、Ryzen 7 5800Xの性能を引き出せているのがわかる。

CINEBENCH R23実行中の温度推移

CINEBENCH R23実行中のクロック推移

CINEBENCH R23のMulti Coreのスコア

静音性はいま一歩に

 最後はテスト中の静音性を見ていこう。いずれもリア側から約20cm程度の位置で計測した。高負荷テスト中はいずれもファンがフル回転になるが、シングルファンの「AS500」、「無限五 リビジョンB」では40dBA以下と静かといえるレベルになっている。

 当然、騒音源が増えるデュアルファンの騒音値はアップするわけで、「AS500 PLUS」は40dBA超えの43.9dBAに達している。バラック状態なのもあるが、シングルでは気にならなかった風切り音が耳に入ってくるようになっていた。ただ、同じデュアルファンでも、「無限五 リビジョンB」は組み合わせたARCTIC「P12 PWM」の優秀な静音性のおかげで、「P12 PWM」が1800rpmのフル回転状態でも40.7dBAと悪くない値になっている。

騒音値

十分な冷却性能とPC内で映える真っ白ボディが魅力的

 爆熱仕様でショップスタッフからも“扱いづらい”という声が出るほどのRyzen 7 5800Xを、6400円前後のコストでしっかりと冷却できる性能を示したDeepcool「AS500 PLUS」は買いといえる。

 サイズ「無限五 リビジョンB」に、ARCTIC「P12 PWM」を追加した状態も、なかなかの冷却性能を発揮しており、コスト面的にも悪くないが、サイド強化ガラスのPCケースと組み合わせるなら、真っ白ヒートシンク&ファンとLEDイルミネーションの「AS500 PLUS WH」が断然おすすめだ。

高い冷却性能とそこそこの静音性、そして真っ白ボディで6400円前後と、「AS500 PLUS WH」のコストパフォーマンスは優秀と言える

 なお、1万円台で空冷ならNoctua「NH-D15」(1万3000円前後)や「NH-U12A」(1万3000円前後)といったハイエンドCPUクーラーの定番に、Deepcoolの新型で最大TDP 260WのCPUに対応するデュアルタワー型CPUクーラー「AK620」(9200円前後)などが狙い目だ。

空冷最強説もある「AK620」。デュアルタワー型で1万円を切っているのも良いところ

【機材協力】

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中