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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第88回

イヤピースにシリコンを詰めて簡易カスタム化、FitEarのインスタチップ

2021年08月11日 13時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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ちょっとした工作感覚で作れる

 キットを入手して実際に試してみた。イヤホンはag「TWS04K-WH」を使用した。

 完全ワイヤレスイヤホンを使う場合には、まずキットに付属する「SE1000」を装着した状態で充電ケースに入るかを確認するほうがいいだろう。

 詳細の手順については製品ページを確認して欲しいが簡単に記す。

 ステップ1:イヤーピースの傘を裏返してペンでマークしておく。これは完成後は耳の形の差異により非対称形状となり、さらに左右の形状も異なるためだ。より分かりやすくするために、左右の色も変えておくことをお勧めする。

 ステップ2:二つの印象材を取り出して手でこねる。硬化はここからはじまるので手早くする必要がある。左右一度にやらず、片側ずつ作業するほうが良い。

 ステップ3:印象材を傘に巻きつける。

 ステップ4;それを元に戻してはみ出た印象材を指で取り去る。この後に自分の耳にはめ、5分ほど硬化を待つのだが、カスタムイヤフォンの耳型を取ってもらうときと同様に、軽く口を開けたままにしておくと良いかもしれない。

 ステップ5:硬化したイヤーピースを取り出す。写真を見ると円形ではなく楕円形になっているのがわかると思う。

 ステップ6:はみ出している印象材をカッターなどで取り去る。これで完成だ。

 作業後に作業前と同じ曲を聴いて見ると、まず静粛性が向上しているのに気がつく。これは印象材が充填されているからだろう。また音に重みが増して迫力をより感じるようになった。耳への固定も良好で製品のメリットは十分に達成されているように思う。

 以前の記事に書いたように、カナルワークスからもユニークなイヤーピースが発売されているが、傘に充填剤を詰める方式は音質的にもイヤーピースの可能性を広げ得ると思う。こうしたカスタムイヤモニの世界からのユニークなイヤービースの提案を楽しんでみるのも面白いだろう。夏休みの大人の工作として楽しんでみてはいかがだろうか。

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