AMD Ryzen 7 5700Gで自作するならGIGABYTEのMini-ITXマザーが最適
「Ryzen 7 5700G」搭載のコンパクトPCの完成
ここからは、組んだPCの騒音値や各部の温度など、実動を見ていこう。「B550I AORUS PRO AX」のBIOSは、オーバークロックメモリーの性能を引き出すX.M.P.プロファイルの読み込みや、CPUクーラーやPCケース吸排気ファンなどを制御するファンコントロール機能「Smart Fan 5」を呼び出せ、簡単に設定できる「Easy Mode」と、細かくカスタマイズできる「Advanced Mode」の2つのモードを搭載している。
「Ryzen 7 5700G」は高発熱だが動作に不安なし
CG作成ソフトウェア「Blender」のベンチマーク「Blender Benchmark」を実行。CPUコア温度や、電源回路部の温度をチェックしていこう。なお、Cooler Master「MasterBox NR200」に標準で付属している120mmファンは、ボトムに吸気で固定している。
「Blender Benchmark」のベンチマークテストのなかで、CGレンダリング処理に最も時間のかかる「victor」をCPU処理で実行した際の各部温度を「HWiNFO64 Pro」を使って記録した。
TDP65Wとは言え、「Ryzen 7 5700G」はオールコア負荷時に4.1~4.2GHz台で動作するため、今回組み合わせた薄型CPUクーラーのサイズ「手裏剣2(SCSK-2000)」では、CPUコア温度は最高95度に達していた。サイズ「虎徹 MarkII」などの120mmファン搭載モデルや、オールインワン水冷CPUクーラーも視野に入れたい。
とは言え、「B550I AORUS PRO AX」の電源回路部となるVRM MOSや、チップセットのPCHの温度は、大型ヒートシンクとバックプレートを搭載しているだけあって、50度台となっている。組み合わせるPCケースのエアフローで変わってくるが、不安のない温度と言えるだろう。
Ryzen APU&「B550I AORUS PRO AX」ではじめるMini-ITX自作
1万7000円前後ながら、電源回路やチップセット、NVMe M.2 SSDをしっかりと冷やす冷却機構に、ゲーミング向けオーディオチップや、APUでもマルチ液晶環境を構築できるDisplayPort×1、HDMI×2の豊富な出力端子。さらに最新CPUとの組み合わせ時も心配無用な「Q-Flash Plus」など、機能充実な「B550I AORUS PRO AX」は、Ryzen 5000Gのベストパートナーと言える。
今回使ったCooler Master「MasterBox NR200」は、3スロット占有ビデオカードを搭載できるので、まずはRyzen APUで組み、後々ビデオカードを追加して高リフレッシュ駆動やWQHD、4Kゲーミングを楽しめるPCにアップグレードするのもありだろう。