海兵隊のナンバープレートでお手軽ドレスアップ
クルマのドレスアップといったらエアロパーツやカーボン風パーツの装着、アルミホイール、シート交換、LED照明などが浮かびますが、ハンヴィーだってドレスアップしたい!
ということで、BFT(Blue Force Trackerー戦況表示装置)や無線機を設置したりガンナーが立つ台を取り付けたり、IED(Improvised Explosive Deviceー即席爆発装置)の起爆電波を妨害するアンチIEDのアンテナを付けたり、トグルスイッチを航空機用のカバー付きスイッチに交換したりしました。
そして昨年の秋にも超簡単お手軽ドレスアップを実施。ずっと前に買ったままになっていた海兵隊の独自規格で作られたナンバープレート、いやアメリカだからライセンスプレートか。海兵隊のライセンスプレートをサクッと取り付けてみました。
部屋の壁に飾ろうとして買ったんですけど、部屋に物が多すぎまして。飾るための壁が見えないんじゃ話になりません。で、部屋を片付けなくちゃ……と思いつつ、早数年。物置を買ったので部屋にあるものをぶち込もうと棚の中の物をガサガサと引っかき回していたら後ろから出てきました。まぁ完全に忘れてましたよね。
でもこうやって見つけたのも何かの縁。元々車両用の物ですし、部屋に飾っておくのももったいないのでハンヴィーに付けようと思い立ちました。イベントで展示する時などに日本のナンバーじゃ見てる人も興醒めでしょうし、ナンバーが写っちゃって大丈夫ですか? と心配する方もいらっしゃるので、展示の際はナンバープレートをライセンスプレートに交換すればそれらの問題も一挙に解決です。後ろは封印されているので前だけですけれども。
アルミに反射素材が貼られているみたい
ライセンスプレートのサイズはおよそ縦15.5cm、横30.7cm。日本の普通のクルマについているナンバープレートは縦16.5cm×横33cmなのでそれよりも一回り小さく、ちょうどプレートの縁の盛り上がっている部分の内側にスッポリ入る感じです。
アルミ製で表面は反射素材になっています。夜、ライトが当たった時の視認性は抜群。軍の車両にしては目立ちすぎるけど大丈夫なのかなと心配になるぐらいです。それとも戦地にいる時なんかは使わないのかな?
赤く塗られた文字と枠線はエンボス加工されています。線のフチがへろへろと曲がってるし、しっかり書かれていない文字があるしと割と雑な作りですが、そこがまたアメリカっぽくもあるのでこれはこれで気に入ってます。
この反射素材、最初はプレート表面に塗装をしてるのかなと思ったんですけど、縁のところをよく見ると結構厚みがあってシートが貼られているようにも見えるんですよね。表面がちょっと柔らかい部分があるし、ビニールみたいな手触りなので、文字や数字が赤で書かれた反射素材ステッカーをアルミ板に貼って、エンボス加工をしてるのかもしれません。
放出品のライセンスプレートはベコベコだったりねじ曲がっていたり、酷いものは裂けていたりしがちですが、これはネジ穴の周囲に留めた跡がないし、傷も歪みや凹みもなくて超きれいな状態でした。未使用のまま放出されたのかもしれません。もったいないです。米軍放出品あるあるです。
出先でステーを加工
ハンヴィーはライセンスプレートを取り付けられるような設計にはなっていません。ましてや民間のプレート、それも日本のナンバープレートを付けられる場所なんて用意されているはずもなく、乗ってる人はみんなそれぞれの方法でナンバープレートを固定しています。
取り付け場所の主流はフロントバンパーの真ん中なのかな。海兵隊でもライセンスプレートをバンパーに直接ねじ止めしていることが多いように思います。でもうちのハンヴィーの場合はバンパーにウインチが内蔵されているからそのスペースがないんですよね。海兵隊ではフロントグリルに結束バンドで括り付けてることもありますけど、さすがにナンバープレートをそうするわけにはいかないので、グリルガードにステーを付けてそこに固定しています。
できれば海兵隊の取り付け方を真似したいところですが、バンパーは前述の通りNGで、フロントグリルは展示品としてあまり美しくない。となるとやはりノーマルのナンバープレートを付けているステーを流用するしかありません。
ただ、ライセンスプレートのネジ穴は間隔が狭くナンバープレートとは全然合わないので、ステーの加工が必要です。といっても作業は穴を開けるだけなので超簡単。家の前でやっても大丈夫なぐらいなんですけど、たまたまミリタリーなキャンプイベントに参加する予定があったので、そこでやることにしました。テントを立てたりご飯を作ったりする以外は結構時間があったりしますからね。
持っていった工具は充電式インパクトドライバーとドリルビット、スパナだけ。本当は穴を開けるならドリルドライバーの方がいいんですけど、今はもう持ってないのでインパクトドライバーを使います。
インパクトドライバー用ドリルビットを買いました
注意が必要なのはドリルビット。先端部分です。
ドリルビットはドライバードリル用の丸軸タイプと、インパクトドライバー用の六角軸タイプがあります。ドライバードリルではどちらも使えますが、インパクトドライバーは六角軸じゃないとダメ。
丸軸は3種類ぐらい持っていたんですが、六角軸はなかったので新たに購入しました。チタンコーティング加工がされていて切れ味3倍長持ちという10本入りの鉄工用です。鉄やステンレス、アルミなどの金属のほか樹脂や木材にも使えるそうなので、これひとつあればほぼ困らないかも。
ステーの片方の穴はそのまま使います
本当ならちゃんと穴の位置を測ってから作業すべきところですが、そんなに正確じゃなくていいし、そもそもナンバーステー自体が鉄の板を加工して作った手作り品で左右の穴の位置が微妙にズレてたりするので、現物合わせで開けちゃいます。
ステーのセンターから等距離に2ヵ所開けなくちゃと思ってたんですけど、ライセンスプレートを合わせてみたら、ステーのど真ん中にするより、もっと内側に寄せた方がバランスがよく見えました。内側の穴をそのまま使うとちょうどいいぐらい。
それにこの方が穴開けが1ヵ所で済むし、ライセンスプレートの片側を固定して位置決めができるので、作業も楽。いいことづくめです。
プレートをテンプレートにして穴開け
本来であればここでセンターポンチというツールを使います。平らな場所にドリルで穴を開けようとすると、ほぼ確実に先端が滑って中心からズレてしまうんですよね。
そのズレを防ぐのがセンターポンチ。穴を開けたい場所に先端を合わせて、ハンマーで引っ叩くと小さいくぼみができます。ドリルの先端がそのくぼみに引っ掛かるため中心がズレずに穴を開けられるという仕組みです。単純だけど効果は抜群。ズレなくなるのはもちろん、ズレを心配しなくていいので作業スピードも上がります。
でも残念なことに現場に持っていくのを忘れてしまいました。マーカーも持っていなかったので、位置をマークすることもできません。まぁ多少ズレても別ににいいので、ライセンスプレートの穴をガイドにして直接穴を開けてしまいます。
開けたい穴の直径は5mm。ですがドリルの刃は太ければ太いほど先端が食い付きにくく、穴が歪んでしまうことがあります。5mmだとちょっとギリという感じ。なのでまずは2mmで下穴を開けます。本来の直径より小さい穴を開けておき、徐々に広げていくときれいにできやすいのです。
ライセンスプレートを外し、ドリルビットを1.5mm太い3.5mmに付け替えて穴を広げます。5mm程度なら不要かもしれないんですけど、段階を経た方が抵抗が少ないぶん簡単に開くし、一気に太くすると刃が噛みすぎて穴のフチが汚くなることがあるので、以前持っていたドリルドライバーでも1.5mmずつぐらい太くしていくようにしていました。
最後にさらに1.5mm太い5mmで穴を開ければ作業終了。2mm→5mmだと「ギュウゥーーーン」という感じで結構抵抗感があり、穴が開くまで時間がかかりますが、2mm→3.5mm→5mmと徐々に太くしていくと、いずれも「ギュウン」と一瞬で開く感じです。ドリルビットを1回多く交換するためトータルの作業時間は長くなるかもしれませんが、ワタシ的にはこっちの方がやりやすいし手っ取り早く感じます。
ネジ穴ひとつ開けるだけで幸せに
穴が開いたらあとはボルトで固定するだけ。ボルトはナンバープレートの物がそのまま使えます。でも無くしちゃうと展示場所から帰れなくなってしまうので、専用に別途用意しておいた方がいいですよね。今度買っておきます。
展示する時にナンバープレートを外すだけでもいいんですけど、ちょっと間が抜けた感じになっちゃうんですよね。やっぱりこっちの方が締まって見えると思います。ネジ穴を1個開けるだけで幸せになれました。
あとは後ろのナンバープレートかなー。封印されていて外せないのでライセンスプレートを輪にしたガムテで貼り付けたんですけど、もうちょっとスマートにやりたいんですよね。磁石を使うとかステーを作るとか、なにかうまい方法を考えてみようと思います。
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